Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

Dragon Road 2 - 龍の壁画と踊る話

2016年6月のある日の夜。

たまに一人で行くBAR、ふらり立ち寄ると店主さんが

「2階で神仏画家さんが展示をしてるから観てきたら~?」

そのBARの2階はたまに展示がかかるスペースとなっていて、これまでも観覧して楽しいご縁もあった場所。

仏画かぁ・・・

わたしの頭の中で何故か墨画の白黒世界が拡がりつつ、2階へと続くデコラティヴな階段を登ると、そこには脳内と真逆の赤!黄!緑!青!極彩色の世界が広がっていた。

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Photographer / Yukima Yamamoto

メキシコの色彩だ!!

そして・・・これは・・・龍???

まさか、こんなものがこの空間で生まれる???

なんでまた・・・!?

なんでって言うか、ここで生まれたかったのか・・・

なんて感じながらじっと観ていると、描いていた神仏画家のYuu Tsukinagaさんが話しかけてきたのか、わたしが話しかけたのか・・・覚えてないくらい自然に会話が始まり

わたし「こんな龍さんが、ここで生まれるんですねぇ~びっくりしました」

Yuuさん「そうなんです~不思議ですよね~」

この会話一つで、わたしの踊り方と同じ表現方法をする人と言うか、細かい説明なしに「ですよね~」で会話が成り立つ人、要するに話のはやい人、だとわかった。

(こういう整った言葉での明確な理解がその時起こったわけではなく、後から思うと)

同じ表現方法とは「コレが描きたい!コレが踊りたい!」というよりは「何かが自分を通って、勝手に現わされる」というもの。

Yuuさん「なにかしている人なんですか?」

わたし「踊りをしています」

Yuuさん「よかったら踊ってみてもらえませんか?」

わたし「ぜひ!この龍さんと踊りたいです」

さっそくiPhoneでお気に入りの曲を流し、少し舞う。

Yuuさん「絵の前で踊るイベント一緒にできたらいいですねぇ」

わたし「ぜひぜひ、やりましょう~」

で、店主さんも含めて相談し、一週間後に各自のイメージの曲と、店主さんのギター演奏にて舞台を組むことに。

さらさらと、すべてが滞りなく、進む。

わたし「あの龍さん、メキシコっぽい色ですねぇ。わたし何故か小さいころからメキシコそのものとマヤ文明に惹かれてて、一度旅行で行きました。」

Yuuさん「わたしは昔、メキシコに住んで美術を学んでいたんですよ~!」

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結局、その日話したのはそれくらいで、あんまりお互いをよく知らずに物事を一緒にする、という経験が今まで少なかったわたしは、そこにおもしろさと、よくわからない自然さを感じて、すぐに一週間が経ち。

結果、おかげさまで盛り上がり、お客さまもたくさんで、約30分のステージを2回行う予定が3回となり。

これを書きながら思うのですが・・・過去の記憶データを書くのはいいのですが、その当時の魂の位置(心でも感情でもなくて、自分や世界への向き合いや理解の深度のようなもの)を思い出すのはかなりむずかしいコトで、多分戻ることができないものなのでしょう、表現がほぼできません・・・けど、なんとか近しく書いてみます)

舞い終わったわたしの感想は

「本当に本当にしたいことがやっとできた!!わたしがやっていることって、そうか・・・そういうことか!」

と、なにかがまた一つわかったような感覚になり、かなり興奮・高揚していました。

(いま現在は舞い終わると、ただただ静かに平和にしあわせに満ちた気分になります)

悠さんの描いた龍さんと、店主さんのギター(やはりCDの音楽よりLIVE演奏が素晴らしかった)と、お客さまと、空間と、Yuuさんと、わたしとが、ぜんぶぜんぶ一つになってどんどん拡大して、ぐんぐん上昇していくような・・・

そして「ああ、このまま全部このうねり(エネルギー)に身を任せたら持ってかれてしまう!」というトランスの一歩手前までいきました。

自分を空にして舞い、人にお見せし共有することと、トランス状態になってしまうことは全然違うのです。

トランスとは忘我と恍惚、自分一人で楽しむ世界。動きは美しくなくても良い、ヨダレをたらし呻いても奇声を発しても結構、動的で縦ノリに近くなる。

空で舞うとは薄皮一枚だけ自分を残して、あとは大きな力にゆだね、たゆたい、ゆっくりと祝福の動きが舞いでる、そこにある全てを共有する静的な世界。

トランスへの快楽の誘いを振りほどき、なんとか無事に還り、舞い終わり。

興奮さめやらぬ中、観ていただいたたくさんのお客さまから、これまでにないような嬉しい感想をたくさんいただきました。

【悠さんの旧Blogより】

ameblo.jp

この時でソロで独立して1年ほど、活動に「空舞」と名がついて1ヵ月ほど。ようやっと、自分のしていることや舞を通して感じていること現わしていることを、観ている方と一緒に共有できた手ごたえを感じた舞台となりました。

偶然の出会いから一週間で舞うことになったことも、ほんのわずかしか話していないのに、大事なことは全部話し終えているような気になるYuuさんとのその出会いも、不思議なのにまったくもって自然なことで、今もおもしろく感じています。

そして、この出会いから、なんだか異様に「龍」づいてくるのです・・・!笑

そして来たる1月末、Yuuさんが発起人である、一つの着地点・通過点・スタートとしての行事がございますので、よろしければコチラもご覧くださいませ・・・

【絵画奉納式~天地流水~】

2018年1月28日 丹生川上神社中社

https://www.facebook.com/events/2001624283456507/

【天地流水 公式サイト】

https://tenchiryuusui.themedia.jp

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