世のため、人のため、そしてもちろん自分のため - eri koo の活動理由の話
私はほんとに長く長くおバカさんでした。
もちろん今もおバカさんですけど、歳を経て相当に楽になっていきました。
人生いつだって、歳をとった「今」が一番楽で楽しくてハッピーです。
若い時のわたしを思い出すと、おバカさん・・・としか思えず、まぁでもしょうがないよねぇ〜と、それを愛おしいとも思います。
なぜならハードな幼少期と暗黒の思春期が生んだのは、自分の問題ばかりが膨らんで大きくなり、悪い意味で自分のことしか考えられない自分だったからです。
' Who is this? '.Oh...It's me!I was 14 This photo from 28 years ago.
↑おバカさんでこじらせ思春期の頃のわたし。
思ったよりマシな表情してて(まるでしあわせな思春期を送ってそうではないか!)ビックリしたのですが、Instagramにあげて、その頃の鬱々した気持ちを昇天させたげました。
『曇りなき眼(まなこ)で見定め、決める』
というアシタカのセリフがありますが、まさにその眼が曇りまくっていたのです。
俗に言う「こじらせ」まくりってヤツです。
肥大する自尊心と自己顕示欲、反比例する自信のなさ、他人への怖れ。
エンジンとブレーキが全力全開で立往生して唸っている状態。
もちろん心身にいいわけありません。
特に若い時のありあまるエネルギーは内へ向き、自家中毒となり、それは下手すれば死を早めるわけです。
この世は全員敵。
みんなわたしのことが嫌い。
わたし以外はみんなしあわせ。
そんなフィルターがかかって、世の中を、目の前の人をそのまんま見つめていなかったのです。
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、イケメン君が学生時代に彼女に振られたエピソードがありました。
イケメン君は勉強もスポーツもコミュニティーも得意な学校の人気者。彼女は地味な図書室好き。付き合っていくうちに彼女は「イケメンの彼女がなんであんたなの?」という世間のプレッシャーに耐えかねてイケメン君と別れます。
この時の彼女の気持ち、そしてイケメン君の気持ちが両方わかって、このドラマの中で一番印象的なシーンでした。
彼女のどこかにあるコンプレックスと引け目、学校の人たちに何が言われると傷つきゆれる心、それはイケメン君を好きな気持ちを上回り犯してゆきます。
そして「イケメン君なんだから、みんなに好かれてしあわせなんだから、わたしが振ることくらい平気だろう、少し傷ついてもすぐ忘れるだろう」と、『しあわせそうな人は傷つけてもいい』という考えになってしまう。
目の前のイケメン君が、いかに自分を好きかが自分の苦しさのせいで見えなくなる、受け取れない。振ることがどんなにイケメン君を傷つけるかが見えない。
自分が好きで相手も本当に自分を好きでいる、という本当なしあわせを、受け取れない。
対してイケメン君は。
イケメンだから、人気者だから、って全く自分に非がない理由で「傷つけてもいい」対象になってしまう。勝手にしあわせそうだと思われてしまう。それは、ほとんどの人に理解されない苦しさで、とてもツラいです。
さて。
何故、わたしが踊ったり、文章を書いたり、日常や旅先の美しい写真を撮ったりして、それをたくさんの人に見てもらっている、もらいたいのか。
もちろんそれは「ただ、そうしたい」ということでもありますが。
でも。
理由、そして目的は。
胎内のわたし
産まれたてのわたし
もの心がついた時のわたし
自我が芽生えたわたし
思春期のわたし
青春と社会人時代をすごすわたし
これまでの人生まるごとを必死で癒すわたし
今の今まで生きてきた、わたしに
未来のわたしから、その時ほしかっただろう言葉を、行動を、そして未来には希望があるということを、美しい光景があるということを、伝えたいからです。
そして、ツラい時にわたしを支えてくれた全ての創作物、表現者、自然、動物、近しい人々にもらった恩を、それらがしてくれたように、わたしも及ばすながらも世界に還していけたらと思っています。
わたしがやりたいことをやることで。
人生ハードだった人もこんな風になるんだ、とか。
年齢を重ねるコトは楽になることなんだ、とか。
似たような人が、あるいは似たような人の身近な人が、一人でも、楽になれたら。
テキトーでいいんだ、ってなれたら。
ぜーーーーーんぶ、ほんとは自由だったんだ!!!
って思えたら。
いいなぁ〜🎵
って。
そして、そんな風に、人の役に立つコトは、人間として最高の、至上の、しあわせであるからです。
今年の5月は昨年に引き続いて、再び世界中から30万人もの観光客がくるスペイン【Girona花祭り】にパフォーマンス参加します
☆今回のタイトルは村上龍さんのエッセイタイトルから引用させていただきました。
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eri koo(エリ・クゥ)
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