Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

漫画家になりたかったのでした その5

昨年、約10年ぶりに絵を描き始めました。
理由なんてありません。
なんかウズウズっとしてきたのです。

こんにちは。
eri koo - エリ・クゥ です。

10年ぶりに描いてて、楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。
10年前は、正直楽しいより辛い方の記憶が鮮明です。
その理由はすぐにわかりました。

ここはこういう風に描いたらつじつまが合わない・・・別にいいじゃん!
ここでこの材料使ったら変?・・・変でいいじゃん!
先に全体の構図とか描かないの?・・・描かない!
いきなり水彩を塗り始めるのか!・・・そうしたいからそうする!

って感じ。
描きながらの問答です。
前者は昔絵を描いてた時のわたし、後者はいまのわたし。
昔のわたしは、ここはこうすべき、こうするのがセオリー、そうするって本に書いてあった、プロが言ってた、習った、みたいな規則のようなものでがんじがらめ。
好きな絵を描いてるのに、わけのわからないルールが鬼のようにあったのですね。
その上、仕事として食べて行けるように売れるように商業として使いやすいように、と描いてたので自分が描きたいものが何かも見失っていました。

でも今は、そういうのいいんで。
とにかく描きたいものを描こう。
ただそれだけをしよう。
と。

水彩のセオリーからも離れ、絵を描くセオリーからも離れ、画材もごちゃまぜに、順番もめちゃくちゃに。
構図は描きながら勝手に出てくるし、最終的に何が描かれるか自分でもよくわからない。
頭で描かない。
心でもない。
天上からか、それとも自分の深い深いところか、ともかく無意識にある知らないところからやってくる感触。

それは、ダンスとまったく同じ感覚で。
勝手に身体が動き出す。
結果どんな動きをするのか自分でもわからない。

そうです、描くのと踊るのと、全く同じ感覚なんです。
もう一つ言うと小説を書いているのも同じ。
「自分」というものが5~10%しかない世界で、どこからかやってくる踊りや絵や物語を、わたしという媒体を通して生み出されるという感覚。

漫画を描きたいって気持ちは今は全然ありません。
それは、こないだ偉大なる荒木飛呂彦先生のJOJO展に行った時に気づいたのです。

それは、荒木先生の凄まじい画力とか漫画の素晴らしさと比べたわけではありません。

「わたし、こんな風に同じキャラの絵を何回も何回も描こうって思えない・・・ましてやこんな細かい柄の服を着せてそれをいろんな角度からたくさん描くことを楽しいと思えない・・・ましてや背景なんて苦痛でしかなかったし、コマ割りさえもワクワクなんてしなかった・・・物語を創ることと絵を描くのが好きな事と、漫画を描くことって似てるけど全然別だ!!」

これまで何度となく色んな漫画家さんの原画展を観てきたのに、こんなにも「自分は漫画を描くことを楽しいと思ってない!!」って事に気づかされたのは初めてでした。
それはこのタイミングだったからかもしれませんし、荒木先生の描いてて楽し過ぎてしあわせ!感のもの凄さのせいかもしれません。

けど、この時に心の底から本気で漫画家を諦めることが出来たように思います。
全然、こういう商業誌に載るような漫画を描きたいって思えない!
って。

わたしは一枚絵を描きたい。
(それは漫画のように読ませるものになるかもしれないけれど)
わたしは物語を創りたい、書きたい。

きっと最初の最初から、わたしの欲求ってコレだったのでしょう。
コレならずっとずっとしてきてましたから。
でもどこかで「漫画」という形にしたかったんですね。それしか欲求を形にする方法を知らなかったし、何よりわたしを地獄の底から救い続けてくれた憧れの存在だったから。

この欲求がどんな形になるのかはわからないけど。
漫画とすごく似てるけど。
そしてそれは浮世絵的でもあるので、やっぱり日本の創作物なのだなとも思うけど。
なんか、自分のしたいことがクッキリとしたのでした。

わたしはいつもゼロイチで。
ここには無いものを創造する事にしか関心がなくて。
だからダンスもどの分野でもないオリジナルの即興でありたいし、この創作もどうなるかわからないけれど漫画でも絵本でもない何かしらが生まれたらと思う。

若い時の行動が今になってようやく点と点が結ばれたり、どうしたいのかがやっとわかったり。
でもやっぱり死ぬほど限界までやったから気づけたり知ったりしたから。
その時は失敗とか挫折とか間違いだとしか思えなくても。
後々わからないものだよ、と本当に思います。
とにかく何でもやってみればいい。
失敗は成功のもと。
どころじゃなくて。

失敗こそが成功の唯一のもと。

ですね。
挫折もまたしかり。

その挫折がなければ、わたしの場合「踊り」には出会いませんでしたから。
でもそれはまた、別の話。

漫画家になりたかったシリーズはこれにて終わりです。

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約25年前の作品!大学生だった頃

読んでいただきありがとうございます。
残りの今日も、そして明日も、あなたに祝福アレ♪

 

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