詩001 - いつの日か、夢を見るだろう

いつの日か、夢を見るだろう
行き交う人々が互いにあいさつを交わし合う

おはよう、と
さよなら、と

日々が行き交う
多元的に物事が進む

目的地はない
ただ黄昏れていくだけ

銀河の虚空で出会った光が
スパークして

白い光が点々と夜空に舞っている

あぁ、あれが、その星なんだなと
思い出す夜もあるかもしれない

黄昏に、ひぐらし
鳴き交う夜に、思うかもしれない

あぁ、きっと、あれがそうだったんだと
記憶の間に見え隠れする
過去への、あるいは未来への既視感

木漏れ日が、乾いた大地に光を落とし、ゆれる
そう、あれは未来だったのだ、と

誰かが星を指し示し
目の中にも星の光を宿している

この地を離れる時に思うだろう
離れがたいと

この足を地上から離すのは、なんとさみしいことだろうと

それでも空が呼ぶから仕方がない
時が来たから仕方がない

全部は全部仕方がない

この身のほとんどは鉄で出来ている
錆がほころび始めている

見よ
指先がもう、溶けてなくなってきているだろう

わたしの小指はお前のものだ
それしかもう、残してあげることが出来ないけれど

確かにあった、その思いを
小指の重さで思い出してくれると嬉しいだろう

アーリエッタの悲しみは、アーリエッタにしかわからない
けれどその波は宇宙全体に拡がるだろう

星が光るだろう
瞬いて信号を送るだろう

アーリエッタが悲しんでいると

どこかの小島にいる少年がそれを見るだろう
そっと涙を流すだろう

世界は、そんなふうに、出来ている

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eri koo - エリ・クゥ です。

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