詩006 - 幾千万の粒流れ

カオスの流れを見たことがありますか
それは幾千万の粒流れにて
押し止めるものをも知らず
ゆく先も知らず
ただ一投足に流れゆくのみ

アユタヤの流れにも久しからず
ただ一投足に流れゆくそれは
扉を開けるたびに勢いを増して
より一層ドドドと音を轟かせながら突き進む

ぴたり

一度勢いを増したなら

ぴたり

頃合いを見透かして

ぴたり

今一度と

大地を強く呼ぶでしょう

そなたが恋しいと大きな声で叫ぶでしょう

返事はあるでしょうか
そして、ないでしょうか

あるいは、返答を待っているのでしょうか

答えは何処にもない答え

その身に内包した一粒種が、その回答を花開かせる

花は散り、大地にこぼれ、また蔓が伸びるでしょう

その時にやっと、大きな流れは勢いをとどめ
この大地に地下深く染み込んでいくのでしょう

そうして大地はやがて濡れ
大きな雨を降らせるのでしょう

慈愛の雨はそこからやってくる
カオスの種もそこから芽吹く

すべては生きとし生けるものとして
隣り合わせに育っていく

こんにちは。
eri koo - エリ・クゥ です。

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