Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

HSP/HSSについての考察 9 - 敏感なのと臆病や怖がりはちがうんだよ

HSPシリーズ。
HSPは「臆病」「怖がり」「引っ込み思案」とよく勘違いをされます。
そうではないのです、生まれつきなのは「敏感」なことだけなのです。

こんにちは。
Eri Koo (エリ・クゥ) です。

前回「敏感さ」は多少なりとも誰にでもあるものじゃないの?ということを書きました。

erikoo.hatenadiary.jp

HSPという気質は(多少なりとも誰にでもある)程度の差ではなく0か100かの気質であり、この世はHSPか非HSPにわけられ、それは人口の20%になると。

では「臆病」「怖がり」「引っ込み思案」と勘違いされるのは何故なのか?
それはそれらの要素を持つ人とHSPの行動が似ているからに過ぎません。

臆病な人はただただ相手を怖がって近寄ろうとしません。「怖さ」や「不安」に気持ちを取られて、相手を見ていません。
けれどHSPはためらいながらも相手や状況、周りの様子を観察して、警戒しながらも好奇心を持って近づき、大丈夫であれば慣れ親しみます。

こういう状況に対して、アーロン博士は言います。

「内気な子」「恥ずかしい」

ただ、観察して伺っているだけでそういうレッテル貼りが行われていく。
内向的であっても人が嫌いというわけではない、親しい人とだけいいるのを好む。
内向的な人は物事の内側なあるもの、自分の感じ方を大事にする、外交的な人は目に見えるもの、客観的な体験を重視する。
(エレイン・N・アーロン『ひといちばい敏感な子』より、以下引用文同じ)

そうなのです。
「敏感過ぎる人(子ども)がいる」という事を知らなければ、行動だけを見る他人はそんな風にレッテル貼りを行ってしまうのです。
そして、当人もまた自分のことがわからない故に、他人のそういうレッテル貼りを深刻に受け取ってしまい、自分は臆病で怖がりでダメな人間だと思いこんでしまうのです。そしてその思い込みから元々持っていない「臆病」「怖がり」「引っ込み思案」という要素を後から自分に付加させてしまうのです。

人は知らないことに対して、知ってることから何とか答えを導こうと物事を何かしらの枠にはめていきます。そうしないと物事に対応出来ないからで、生存するのに必要な機能です。
でも「世の中にはいろんな人がいること」をまず忘れないようにして「知りたい」と思い、そしてよくよく感じて観察すれば「敏感」と「臆病」の違いというものが見えてきます。

それに、臆病や神経質はHSPでない人にも多く見られるものです。これはHSPが程度の差ではないのとは逆で、生まれ持った気質ではなく環境によるトラウマなど後天的なものだからです。

生まれつき、怖がり、内気、臆病、ネガティブ、人見知りというデータはありません。社会的に淘汰され、遺伝子的に受け継がれるとは考えにくい。「敏感さ」という気質によって後から生じた脆弱さだと考えたほうが良い。

 まるで、やわらかくふかふかしたおまんじゅうを四角い箱にギュウギュウにつめて
「さぁ四角くなりましたよ!」
とやるようではありませんか?
やわらかさもふかふかさも失われ、皮もやぶれているかもしれない。
「でもこれで箱に詰め込みやすくなりましたよ!」
って言われているいびつさを感じます。

それに、HSPのうち30%が外交的なのです。
愛ある環境に恵まれた人(集団は怖くないものと認識している)、社交的になるようしつけられた人、親友との別離など何か事をきっかけにそう決めた人。
そういう人は外交的に成る確率が高いんだそう。

つまりは生まれ持った「敏感さ」は死ぬまで変わりませんが、内向的か外交的か、はたまた臆病だったり怖がりだったりするか、新しいことを恐れないか、は環境や生き方で決まっていくし、変えていけるのです。

もちろん、子どもの頃に愛と理解のある家庭に育てられれば、生きていくのに多大なしんどさを感じずに済みます。けれどそうでない人もたくさんたくさんいるでしょう。でも、子どもよりはちょっと時間もかかりますし大変ですが、変えていくことは可能なのです。

丸くてやわらかくふかふかしたおまんじゅうは一度ギュウギュウに固められたら元には戻れません。
でもわたしたちは生きている人間なのですから、どんどん変化していくことが可能なのです。

そして、アーロン博士は言います。

「子どもや親になにか悪いことがあるからうまくいかないのだ」という考えは捨てましょう。

これは「自分」に対しても同じ。
やみくもに自分を罰したり貶めたりするのはやめましょう。
自分を正しく知ろうとしていきましょう。
それこそ、じっと観察してものすごい速度で脳で情報を統合していく能力があるHSPには可能なはずなのです。
今の社会では、ふわふわした丸いおまんじゅうより、四角くて箱にキッチリたくさん詰め込みやすいおまんじゅうが求められます。
「目に見えて利益が出せる者」が重視されます。

敏感でないタイプの目先の利益やわかりやすい成果を重視する人が、意思決定を担う社会である、本当は人類にとっては両者のバランスが大事。

 けれど、HSPと非HSPが協力して、お互いの良きところを発揮していくことこそが本来の生物のあり方であり、種として多様であることが生き残っていくための不可欠な要素のはずです。
似たような人たちばかりではどこかで行き詰まります。
(だからこそHSPは人口の20%存在していると考えられます)
それが、何となく感じる世界的な閉塞感につながっているのではないでしょうか?

この世にはありとあらゆる多彩さがあるが、社会では何点かの色だけが求められる。

多彩さが削られていくことは、自分が生きづらいという事と同調しています。自分の生きづらさを解消することは、小さなエネルギーに感じるかもしれませんが、何かしらの一投をこの世界に投げていることになるのです。

HSCの中には静かに見えても内にはエネルギーがあふれている子がいるものです。

(HSC=子どものHSP

HSPだからといって、大人しくしているわけではありません。気質に向いている仕事をして世の中に貢献している人は無数にいます。

そのためにまず自分の生きづらさを紐解き、正しく理解して治癒し、明るくのびのびと生きていけたらと願います。

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雪帽子♪

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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