Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

反撃しないことは弱虫じゃない 1 - アイヌの教えから

前回は「いじめ」について書きました。
いじめてる側にこそ問題があるんだよ、と。
今日はいじめられた人たちが持つ「抵抗」や「反撃」をしなかった(出来なかった)自分を「弱い」とか「恥」とか「負け犬」なんて思うのは、ちょっと違うんだよ、って話。

こんにちは。
Eri Koo (エリ・クゥ) です。

誰かに嫌なことを言われた時、何か暴力を振るわれた時、身の危険を感じた時。その瞬間に抵抗したりやり返したりする人がいる一方で、思考も身体もフリーズしてしまって動けなくなる人がいます。
そのフリーズ状態を「解離」と呼びます。

解離とは生物学的には、ストレスのもとで動けなくなって(不動化)、凍りついてしまう反応のことです。用語は知らなくても大勢の人がこれを経験しています。

・緊張したときに頭が真っ白になって、何も考えられなくなってしまう。
・先生や上司や怒られたときに、自分の意見を言えず、固まってしまう。
・暴力を振るわれたときに、金縛りに遭ったように動けず、抵抗できない。
(HPいつも空が見えるから『凍りつきや解離は弱さのしるしではない―「クマにあったら腰抜かせ」から学べること』より/以下引用同じ/リンクは最後)

これは、人間だけでなく他の生物にも多く見られる反応です。
恐怖に直面した時に、積極的に闘ったり逃げたりする能動的な反応は「闘争/逃走反応」、固まって動けなくなる受動的な反応は「凍りつき/擬死反応」と呼ばれます。
そして後者の方がバラエティが豊かで、数が多いともされています。

では、そういった驚異に対してすぐさま反応できる人は勇敢ですごい人で褒められるべき存在で、そうでなく固まってしまい無抵抗になる人は臆病で弱虫なのでしょうか?

そうじゃあないんです。

これは「生き残るため」の選択肢の一つであり、どのような手段を取ろうともそれはその人が「生存しよう!」という強い意思と目的のためであり、その手段に貴賤も上下もないのです。

(解離する人の)傾向としては、女性、敏感な人、自己抑制の強い人、子ども時代にトラウマのある人などは、凍りついてしまいやすいようです。

見てわかるように、この傾向の人というのは例え立ち向かったとしても「生き残る」確率が低い人です。つまりは身体が大きくマッチョで頑強な人の逆、ですね。

例えばわたしが道で男性にぶつかったとします。誰がどう見ても相手が悪い状態。なのに「何ぶつかってんねん!」って言われたとします。
でもわたしは「お前がぶつかってきたんやろゴラァ!」とか、よー言いません。
言ったらどうなるかわかるからです。
それこそ最悪の場合は、ぶつかられたどころじゃない暴力を振るわれる可能性だってあります。

でも、こういう事を言うと「なんで言い返さへんの?」って言う人達が少なからずいます。
(まぁたいがいが「俺なら怒鳴り返すけどなぁ!?」といった男性の意見です…)
同じことが、もっともっとひどい場面(レイプやいじめ等)といった犯罪被害者に投げかけられます。
「なぜ抵抗しなかった?」「なぜ腰を抜かしてしまったの?」「お前は臆病だ」
果ては
「お前も本当は嫌じゃなかったんだろ?」
なんて信じられない言葉まで投げつける人もいます。

恐怖を感じる状況で凍りついてしまい、何も抵抗できなかったことを、弱さや恥だと思い込まされ、自責や後悔にさいなまれている被害者は少なくありません。
生物学的に言うと「生き残るための」判断と行動が、勝手に弱さや恥だとされているのです。

では、「解離」は本当に生存のために「役立つ」反応だと言うことをお伝えしていきましょう。

『クマにあったらどうするか』というアイヌ狩人さんが書かれた本があるのですが(リンクは最後)アイヌの伝統的な昔話(ウエペケレ)によると、もしクマに出くわしたら「決して逃げてはならない」という教えがあるそうです。
アイヌ狩人さんの教えでは「クマに会ったら棒立ち、もしくは腰を抜かしたまま動かない」のが最善だそう。
時速60kmで雪山を走り、その一振りで人間をなぎ倒し、体重を預けられただけで圧死してしまうようなクマなんて、人間が抵抗したって敵う筈がないんです。
空手バカ一代大山倍達や、伝説の格闘家でもない限り…。
生活の中にクマがいたアイヌ民族の教え、そして今も狩人として何頭もの熊に出会ってきた「実勢に本物の驚異に対面してきた」人たちが言う言葉は信用できます。
クマは抵抗しないものは襲わないし、そもそも草食動物なので人間は食べないのです(人間を食べたことあるクマ(ウェンカムイ)は食べますが)。
本の中には腰を抜かしたり、アイヌの教えてちゃんと守ったことで生き残った人の事実談がたくさん紹介されています。

ね、ちゃんと、生き残るための勇敢な手段なんです。
自分の倍の倍くらいあるクマに出会って、そのまま棒立ちでいたり、腰を抜かしたままでいて生き残った人を「臆病」なんて言えるのでしょうか??

そして生物学的にも理由があるのですよ…ってことで続きます!

多大なる影響を受けたHP、この記事を読んで自分の言葉にしたくて書きました。

yumemana.com

アイヌ狩人さんの本!楽しい!

クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 (ちくま文庫)
 
ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪ 

 

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