Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

デヴィッド・R. ホーキンズ『パワーか、フォースか』読みました

読みました。

1995年に書かれたこの本を書いたのはデヴィッド・R・ホーキンズ。ノーベル賞受賞者ライナス・ポーリング博士との共著『オーソモロジー精神医学』などがある精神医学博士で、非常に数多くの患者を救ってきた方です。

副題に「タイトルに人間のレベルを測る科学」とあります。
精神医学、量子物理学、カオス理論、哲学、宗教、スピリチュアル、綿密な反復の実験と測定の結果、古今東西の聖人の話などなど、おおよそ崇高だともいえることを書いておいて「人間のレベル」です。
え、人間って平等じゃないの。
神のもとに平等、仏性はすべてに宿る、大きな宗教や聖人達が伝えるように、そう捉えるものじゃないの。
なんて疑問が浮かぶかもしれませんが、「そのこと」と「人間にはレベルがある」は矛盾せず世界に在ることが読めばわかります。
簡単に言うならば、小学生と大学生と老人では物事の捉え方も見方もやれることも違ってきますよね、という話。

そのレベルを測ることができるのがキネシオロジー(身体運動学)から端を発した「キネシオロジー(筋反射)テスト」。それがこの本の軸。
Oリングテストと言えば知ってる人も多いかもしれません。
いま信頼している人や医師のほとんどがこのキネシオロジーを使って、わたしを健康にしてくれたこと、その結果を見て体験して実際に良くなったことから、これに興味が出て、この本にたどり着きました。
読んでみると「サピエンス全史」を読んだ時にも思った「エポックである『本』だから、これ以降の科学や思考に影響をすごく与えてるんだな」を感じました。
これまで読んだ本でこの本の焼き直し……とまで言いませんが、違う目線から同じことを書いてたのだなと思うものがたくさん浮かんだのです。
巷に浸透しているスピリチュアル的な言動や思想も含めて。

詳しい話は省きますが、要するに「身体はすべての正解を知っている」ので、例えばどの食品が健康にいいかそうでないか、どんな人物が人をポジティブにするか否か、プロジェクトが成功するかどうか、開発した商品が売れるか、そんなことまでキネシオロジーを使って「身体に聞けば」わかってしまうのです。
(バイオレンスな意味の身体に聞く、じゃないですよ笑)

色々はしょりますが、そういったことの実験を深めていく内に、人間にはレベルがあるのだとわかってきます。
数値で言うと20~1000まである。
1000は人類最高の数値で、ブッダとキリストだそう。
それより少し下にはネルソン・マンデラガンジー、インドの聖人が入ってくる。
人間としてのターニングポイントは200で、ここからようやくポジティブな「パワー」の領域に入る。
199まではネガティブな「フォース」の力の領域。
簡単に言うなら、勝ち負けや物質的な充足、妬みや恨み、怒り、欲望や恐怖、プライドで人生が満ちてしまっている状態。
「パワー」は逆に、精神的な充足(しかしここが満ちると物質的な飢餓感もなくなる)、慈愛、気高さ、奉仕、利他、といったエネルギー。
200から先が、ようやく人として本来の力で生きていけるのだそうです。
そういうわけでタイトルが「POWER VS. FORCE」となるわけです。

ちなみに2009年の全人類の意識レベルの平均値は、203。
日本人の意識レベルの平均値は、400くらい。
だとか。
日本そんな……いいかな?
けど、つい最近、欧州で生まれ育った知人から「日本で仕事を探してる、もうヨーロッパはしんどい、日本がいい」という話を聞いたばかりなので、そういう面もあるのかもしれませんね。

こういう話が、やんわりスピリチュアルとか宇宙人とチャネリングしたとかいう話じゃなくって(それはそれで好きなのだけど)、ノーベル賞レベルの科学的根拠と知見で書かれてるのが本当に面白い本でした。
結局のところ、科学って「この世界ってなんなの、わたしって誰?」を突き詰めていくアプローチの一つなので、その先が宗教や哲学、霊性を辿る道の先と同じになるのって必然で。
昨今の科学技術の倍々速の発達で天文学的数字が瞬時に計算・計測できたりすることで、そういった研究結果もどんどん出てきてるのがほんとうにおもしろい。

おもしろいんですけどね。

この本の半分はそういった科学・医学・理論的なお話なので、わたくしの地頭力では「ただ字を追ってるだけの時間」になった部分も多分にあり、ここにはわたしが理解したことだけを書いていて、しかも間違ってるかもしれない読書感想文&自分の理解まとめ記事だとご了承いただきたい次第です。

ちなみにほとんどの人間はその一生で5ポイントくらいしかレベルを上げられないようです。
けど、この本を読むだけで35ポイントも上がるんだとか。
あはは。
すごいな。

それとココ重要なのですが、自分の、あるいは周囲の人のレベルを測るのはよくないし、エゴが絡むので正確な答えは出ないそう。そうすることは優劣を決めることになるのでパワーでさなくフォースの力に加担することになると。ま、そうですよね。ブッダやキリスト、ガンジーなど明らかに聖人や偉人みたいな人を測るくらいにとどめるのが問題ないんでしょう。そこにはもはや嫉妬もエゴも(たいていは)起きませんからね。

でもほんとにこの本を読んで、なんとなくぼんやりとつかんでいた、この世界への感触がわりとすっきりと思考としてまとまったのです。

・この世は在るし、無い
・色即是空空即是色
集合的無意識
・すべての根源:ソース
アカシックレコード
・ワンネス
・自分は存在しない
・時間は存在しない
・過去未来現在はすべて同時に存在するし、存在しない
・あなたはわたし、わたしはあなた

こういった話が、割とシンプルにわかった(気がする)ように感じるので、すごいなぁと思って。
いわゆる「悟った」人の精神だけの話だって大好きなんですけど、それだけじゃあ納得できないんですよ。
現実の地に足ついた、誰もが納得するような実験結果とかも経験も体験も全部ほしいんですよ。ノーベル賞取った人と共著するような人の話なら聞けちゃう、そういった俗っぽいところもありますやん?
だってそんな聖人レベルじゃない、普通の人間ですからね。

「悟りたい」とか、生きてるだけで苦しかった時期は思ってたけど、今はもうそこまでは必要じゃない。
ただ、快適に快活にみんなと笑って生きていきたい。
誰か苦しんでるなら手助けできるくらいに、心身ともに健康で余裕がある人間でいたい。
そこらへんができたら、もう十分な人生だと思う。

それと。

Eri Kooの活動+αで延々と言ってきたこと。

舞も、絵も、小説も、「自己」表現じゃなくって。
なにかがどこからかやってきて、わたしを動かして、またどこかへ行くのだ。
わたしは単にそれを通す「筒」なのだ。

そのことが、もっとくっきりと言えるようになった。

だって。

すべてのパワーは「自分のもの」じゃなくて、自分だと思ってるこの心理も思考「自分のもの」じゃなくって、ふとした時に湧き出るアイデアも「自分のものじゃない」。
どこからかそれがやってきて、受け取り、吸収し、「経験を経験」して、またそれらはどこかへ過ぎ去り、戻っていく。
そうであると知ったなら、欲望も執着も必要がないものなんだってわかる。
だってどうせまた、新しいものがやってくるから。
元々なにもかもが「自分のもの」じゃなかったのだから。
受け取って手放して、その「経験」によって、心や魂が磨かれて熟され、存在していることそのものの喜びが増してくる。
そうなってくると、なにかに支配されることも、支配することも意味がなくなる。
だってなに一つ「自分のものじゃない」からだ。

で、あるから。

自分の力というものは人類すべてのものである。
もっというなら森羅万象あらゆるものの力でもある。

という実感が持てる。

それができたら、本当に無敵状態になる。
人の苦しみというのは「分離」つまりは「孤独」だ。
それが、なくなるのだから。

そして、わたしたちにはたった一つの機能しかないと書かれている。
「経験を経験する」。

だから、大切なのは結果じゃなくて過程(=経験)なのだ。
それだけを楽しめば、遊べばいい。

とは言え。
人間のレベルでいうところの200に満たない場合は、その経験は苦しみでありひたすら「結果」に固執し、執着し、欲望を増大させる。
「結果」とは、勝敗や、自分のためだけの富、称賛、地位、名誉、人を支配する権力、そういったもの。
それらを「自分だけのもの」だと思うことによる、苦しみのスパイラル。

だから、えっちらおっちら三歩進んで二歩下がりながらでも上げていこうとする方が、人生楽しくなるわけですよ。

だってこんな高尚なこと書いても、いったん気づいても。
次の日には、スーパーでぶつかってくるジジィに「うぜぇ!」とかなってるのがリアルなわたしなのですから……。
聖人なんて何遍転生しても程遠すぎて想像つかないけど。
楽しくは生きていきたいですからね。
嗜好として知的好奇心は満足させたいし、叡智は浴びたいですしね。

最近。
この本もそうなのですが。
そういった、アカシックレコードとかソースとかと呼ばれる「大いなる意識でありデータベース」からの作品(音楽、本、映画、漫画、絵画、アニメ、etc)で純度の高いもの(この本で言うところの高レベル)に接すると、なにか深海に潜ったみたいに意識がぼんやりとなる「空(くぅ)」と言ってもいいような状態になる。
それは有名無名に関わらない。
なんか、そういうものを発してるんだなって思っておもしろく感じています。

 

↓改訂版(足された部分だけ読みました) 

 

LOVE LETTER  

新月です。
月のはじまり。
今年の桜は早く、短く、気がつけば散ってしまいました。
一度だけ夜の公園でお花見。
舞い散る桜が髪にとまって「かわいい」と言ってもらえたことが、今年の桜のよき思い出。
見えない月を目で見ずに、感じてみるのもいいかもしれません。

f:id:kuhmai:20210411175734j:image

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

・小説発売中

りゅうとむすめ

りゅうとむすめ

 

Eri Koo(エリ・クゥ)
Website
https://erikoo.themedia.jp/
【LINEでBlog更新を通知します♪】
※登録者情報はわたしに知らされませんので、 お気軽にどうぞ!

友だち追加

お問い合わせはこちらのフォームからどうぞ
[eri koo] - CONTACT

--- オリジナル小説発売中 ---

りゅうとむすめ

りゅうとむすめ

  • 作者:Eri Koo
  • 発売日: 2020/04/04
  • メディア: Kindle版