死にまつわる
知り合いが若くして亡くなった時。
たまたま風邪をひいて。
なかなか治らないので病院に行って。
検査したら癌が見つかって。
そこから数ヶ月、あっという間に亡くなってしまった。
若いと癌の進行が早く、打つ手がなかったのだと聞く。
いともあっけなく。
二度と彼には会えない。
声も聞けない。
どうしようもない馬鹿話に、はいはい、と、明日も会える根拠もない確信の元に、ぞんざいな返事をすることもできない。
世界から永遠にいなくなってしまう。
死とは何なのか。
死んだら完全に無になるのか。
天国に行くのか地獄に行くのか。
はたまた永遠の一つに再び戻っていくのか。
そんなわからないことよりも。
事実として。
二度と彼には会えない。
それがもし、とてもとても濃い人間関係だったとしたら、わいてくる感情もまた違ったものだと思うけれど。
あくまでも知り合い。
詳しい人となりも知らない。
数年、会っていなかった。
亡くなってから、訃報と共に病気の過程を知らされた。
そういう関係だからこそ、思う。
あまりにも何の前触れもなく、何の過程を見ることもなく。
存在は、永遠に消え去ってしまった。
あっさりと。
数年会っていなかったそのままに、もう二度と会うことはない。
生きてるってなんだろう。
死ぬってなんだろう。
今すぐにでも失われてしまうもの。
でもなぜか、今は存在しているもの。
何にもわかってないのに、生きてる。
何一つ知りはしないのに、生きてる。
そして、死んでいく。
だから、毎日を大切に、とか。
生きてるって奇跡なんだよ、とか。
そういう机上の空論みたいな言葉が素通りしていく。
もっと、あっさりと冷淡に。
スパッと命は切り取られる。
そんなことを思う、雨の一日でした。
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