Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

円相

ものごとや人との関係性が、見事に、完璧とも言える円を描いたとき。
それはそこから崩れるサインでもある。

なにごとも永遠には継続しない。

浜辺に打ちよせる波が、一つとして同じ軌跡を描かないように。
一秒でも同じ形をとどめないように。

今までそれを予兆して、常に一歩引くようにしていた。
そうなったとき、形が変化したときに、強い感情に囚われないように。
いい感じの距離を取るようにしていた。
あるいは、身構えていた。

いつだって、あぁいいなぁと思った矢先に、それは手のひらからこぼれ落ちてきたから。
その衝撃の余波に、苦しむのはもうイヤだと思ってきたから。

でも、はたと気づいたら。

いつのまにか現実の自分はとても強くなっていて。
頭の中の自分は、幼い頃の傷つきやすい像を抱え込んでいたけれど。
それは、単なる過去の記憶の残像だった。

だから、完璧な円を、その匂いを、その場で思いっきり吸い込んで、味わうことができるようになっていた。
一歩引かずに。
むしろ前のめりで。

ただ一瞬の完璧さ。
一秒後にはどこかへ行ってしまったり、形を変えてしまうもの。
永遠に別れるもの、二度と会えないもの。

やっと掴んだと思ったら、するりと指先から去っていくけれど。

その寂しさも、そのときめきも。
全身で受け止めて、十二分に味わうことができていた。

そうしたら、ものごとの流れる速度が変わったように思う。
とても、ゆっくりになった。

あぁいいなぁ。
しあわせだなぁ。

そんな心地が長く続くようになった。

まるで、今、に集中すればするほど、時間が伸びるような感覚。

今、を大事に味わうようにすると、その時間が大きくなるような。

その先にあるのが、永遠じゃないからと。
いつかは消えてなくなるからと。
ずっと側にはいてくれないのだと。

お腹いっぱいに味わえてなかったからこそ、あせって、あわてて、あきらめていたのかもしれない。

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読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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