Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

HSP/HSSについての考察 11 - 生きにくい社会で過ごすコツ

近所のユキヤナギが咲き始めていました。
桜もぷっくりと膨らんできていて、今年の開花は早そうですね。

今回はHSPシリーズで、HSPと社会との関係性です。

こんにちは。
Eri Koo (エリ・クゥ) です。

生きにくさとかしんどさって、結局のところ環境次第なところが大きいです。
どんなに飛び出た特異な個性を持っていても、それが受容される国、学校、仕事場、家庭であれば「それでいいんだ!」という肯定感をもって無駄に悩まず前向きに進んでいけるものです。
でもそんな恵まれた人ってなかなか少数…というか、この社会というものは一面やさしい世界ではあるけれど、一面ではひどく不寛容な社会でもあります。

じゃあ、敏感すぎてなんだかしんどいなぁ?なHSPにとって、この社会ってなんなのでしょう。
例えば物静かで一見内気に見える子は、なんとなく低く見られがちではないでしょうか?誰とでも打ち解け、気軽に話をし、いつも明るく笑顔で外交的な人は、なんとなく高く見られませんか?
でもそういうのって、普遍的な価値観ではなくて「今」の「日本社会」の狭い範囲内でのことなんですよね。

中国では「敏感で物静かな子」に人気があるのに対し、カナダでは人気がない。フロンティア社会ではマッチョでタフな人間が求められるが、中国や欧州など芸術や哲学・精神世界に伝統を持つ文明社会では敏感さに一目置く素地がある。
(エレイン・N・アーロン『ひといちばい敏感な子』より、以下引用文同じ)

わたしにしても戦後の価値観にどっぷりと教育されてきているので、無自覚にそういうものが染み付いてるなと思える場面があります。
「明るくてフレンドリーで快活で行動的」がもてはやされ、「内気で人見知りで思慮深いインドア派」は根暗みたいなレッテルをはられちゃうのって、なんだかアメリカ的、引用文からするとフロンティア社会での価値観に見受けられます。
中国で「敏感で物静かな子」が人気なのは意外ですよね?昨今の中国や華僑の人たちのたくましさを見ていると、そうとばかりも言えない多面性も見えてきますので、この点に関してはもっと詳細データがほしいところです。が、文化的な伝統を持つ社会にこういった気質が尊ばれるのであれば、長い歴史を持つ中国でもまたそうなのは自然なことですね。

つまりは、その地域に住む人間が作り出した「虚構」である社会のシステムにとって、有用か有用でないかが、人気か不人気かにかっちりとリンクしているわけです。
これが「学校」という場だと、ただ単に地域や偏差値・親の経済力や思想で集められた子どもたちの集団なので、わかりやすい社会システムがそのまま反映されます。
スクールカースト」なんて悲しい単語が普通に使われるようになったのも、それを表していますよね。 

タフで積極的で、思い立ったら即座に行動する探究心旺盛な社会は、自身の文化を広めたり、武力や経済力にものをいわせたりして、平穏で思慮深く敏感なことに価値を置く社会を駆逐してきたと言えるかもしれません

アイヌ民族や、古くは縄文人はあまり戦争をしなかったと言われています。特にアイヌ民族には争いの際にも「チャランケ(談判)」を重要として、争い事を言葉で解決する文化があって、要するに「口達者」能力が尊ばれたのだとか(アイヌにも武力の闘いはありましたが)。
そういった「なるべく」武力を使ったり誰かを傷つけたりしないような解決法を選択するような、平穏で思慮深く敏感な人々は追いやられたのかもしれません。

けれど、何度も言うようにHSPは人口の20%を占めます。民族的に追いやられ、社会でも弱者と捉えられるかもしれないけれど、生物学的には「必要」だという選択がなされ、DNAで受け継がれていってるのです。
でも例え「虚構」だったとしても、社会システムを変えるなんて現実的ではないですよね。

じゃあどうしたら?

自分が属する社会で違和感を感じても、自分だけは自分が誇らしいという自己肯定感を持てていると、自分に適した環境を選んでいくことも容易じゃないかなと思います。
自己否定に苛まれていると「なにもかも自分が悪い・出来ないからだ」と合わない場所で頑張ってしまい、そして大抵はむくわれず(だってきっと合わない場所では「思慮深さ」や「敏感さ」は邪魔になるのです)疲弊してしまいます。
適切な自己肯定感を持っていると偏った判断を回避して、この環境・この人達とは合わないんだな、と次のステップへ進んでいくことが出来るように思います。

わたしも、超大手企業の会社員だったり、派遣で転々としたり、友達の仕事を手伝ったり、個人事業主だったり、本当にいろんな場所で働いてきましたが、この狭い日本(さらには大阪というミクロ世界)でも、自分を許容してくれて、その場に合うようにめっちゃ自分を変形させなくてもよい「場所」や「形」そして「人」というのが必ずあるのだと実感してます。

他人も社会も基本的に変わりません、変えるのは難しいです。
だから本当の自分を把握して、自分がどうだったらしんどくないか、毎日楽しいと思える行動を取れるかを知っていくことが大事かなと思います。他人や社会に期待してストレスをためるより、自分をより良く進化させ変化させていく方が、随分としなやかで面白いことなのではと感じています。

そして、思慮深く敏感なHSPの人と、大胆でタフで快活な人、さらにいろんな個性を持つ人たちが友達や仲間やパートナーとなって、何かを成していく、一緒に過ごす、というのが素晴らしい世界だなって心から願っています。

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多国籍感あふれる某誕パ

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

ひといちばい敏感な子

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