Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

不思議な話1 - 右翼思想と近代史と自尊心と

ご神仏を感じることはあっても、人の霊、幽霊、怪奇現象なんかには縁がなくて。
わたしが小学生だった当時は心霊写真が大流行してまして、その手の本を授業中に回し読み、テレビを付ければ心霊特集が組まれてるような時代でした。
ホラー漫画も小説も映画も大ブーム。
オーメン」「エクソシスト」「エルム街の悪夢
今に残るホラー映画の名作はその当時に生まれました。
時流に乗って、そして「不思議なものごと」に興味津々だったわたしはのめり込むようにそれらを摂取していました。霊が見えたらどんな気持ちだろう、見てみたい。けどむちゃくちゃ怖そうだからヤだなぁ~と小学生ながらのぼんやりとした憧れと怖さを想像していました。

大人になった今も、ばっちりと幽霊を見たことはありません。
けれど、あれって不思議だったなって思う体験を何個かしたことがあります。
夏至も過ぎていよいよ夏ですので、怪談代わりに何夜かにわたってお送りしたいと思います。

(全然怖くない話ですし、特に今回はその他の要素が強いです)

当時のわたしは、ようやっと政治や日本を取り巻く状況に関心を持ち始めた頃でした。
政治にも近代史にも無関心で(歴史は大好き)選挙って意味ないよね?と若者らしい若者でありました(若者に失礼や)。
きっかけは、政治・経済・時流の話題をネタにしたバラエティ番組。
おもしろおかしく、それでいてそれぞれの専門家が一つ一つのネタを丁寧に解説したり自説を話してくれたりしていました。何もかもが知らないことだらけな上に、めちゃくちゃにおもしろい。エキサイトした専門家同士がバトルする(演出)も楽しめる要素でした。
その番組にどハマりし、番組観覧まで行く始末。
その中で、結局今現在の日本を見るには(そしてそこから世界を見るには)、先の戦争が何故起こったのか、起こらざるを得なかったのかを知らないとわからないんだと知りました。

自分がいかに無知だったかを知ったのです。

もちろんその前の明治維新からの流れが必要であり、それまでの江戸時代がどんなものだったのかも知らないとつながらないのですが、そこは大好き分野だったので大まかには知っていました。
しかし、近代史をほとんど知らないということは、現代日本の構造がわかってないということ。
それで、その番組を見ながら近代史や戦争についての本を読み漁るようになりました。

元々、防衛大に入りたいという小さな夢も持っていた(偏差値が足りず早々に断念)ので軍事は興味のある分野。
どんどんと読み、You Tubeなどのそっち系動画も大量に見て、もちろん当時全盛だった某巨大掲示板も読み込んでいました。

結果、太平洋戦争を大東亜戦争と呼ぶような、見事な右翼思想みたいなものに染まりつつありました。
いわゆるネトウヨみたいなもの。
それは、地域的にも日本の教育制度的にも左寄りで育ち、そっち側の情報だけを信じていたことに対する極から極の反発みたいなものでもありました。

今でも日本はすごい国だな尊いなって思っています。
けれど、同じくらいに他の国もすごいし大好きだなって思っています。海外LOVERですしね。

けれどその頃は少し偏っていました。
中年からお年寄りの男性に多いのですが、先の戦争に絡めてお隣の国々を貶めたり嫌う人たちがいます。そうすることで、その国々と日本は違う、日本はすごいんだ偉いんだ、と思いたい。
他を落とすことで自国を持ち上げる。
そう、それって自信のない自分を日本という国に投影してるんですよね。
他人の悪口や批判を言って自分を上げたような気になる人っていますよね。結局はそれなんです。そうやって、安易にガス抜きさせられるようどこかの誰かにノセられてるんです。

わたしも当時は自分に自信がなかったですし、戦後日本の左寄り思想というのは「日本は悪いことをしたダメな国だから全世界に謝罪しよう」みたいな空気を作り出し、自分にも自国にも自信を作らせないような教育制度だった(今も?)ように思います。
だからそんな風にするおじさんたちの気持ちもわからなくはないのです。
それでも、間違った自尊心を上げるための、他の国や人種を悪く言う話を聞いてあげる時間ははありませんけどね。

もちろん日本は悪いこともしたでしょう。けれど良いこともしたでしょう。
あらゆる角度から多面的に見て、じゃあ他の国はどうだったのか、戦争は回避できたのか、その時の軍人は政治家は文化人は市民は、本当はどう思ってたのか。
いろんな事を知らないと、ものごとなんて見えてこないものです。

全然怪談じゃないやん!

続きます。

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映画『二百三高地』 特撮監督:中野昭慶

乃木希典仲代達矢明治天皇三船敏郎、他にも豪華過ぎる俳優陣が骨太な内容をがちがちに固め、当時の高度成長期を思わせる贅沢にお金を使った日本の映画作りを観ることが出来ます。 中でも児玉源太郎を演じた丹波哲郎が本当に渋くて重厚感があって素晴らしくカッコいいです。人が、虫けらのようにゴミのように大量に死んでいきます。ただただ、死んでいきます。戦争に良いことなんて一つもない、ただそれだけを訴えたい映画なのではと感じました。少し大人になってからの必須視聴科目かなと思います。

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読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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