口の中の話3 - アマルガム戦記3

さて、アマルガム除去手術。

アマルガムは水銀と他の金属との合金です。そして水銀は水俣病からもわかる通り、人体にとって毒劇物です。
アマルガム除去手術ともなると、削って外していくことになります。
その際に、アマルガムが口内にまき散らかされたりして口腔や身体の中に入っていく可能性もあります。
なので、歯医者さんは完全に防護した状態、もちろん患者であるわたしも酸素マスクなどをした状態で手術が行われます。
（これをちゃんとしない歯医者はわかっていないので、ダメです：アマルガム除去を進める歯医者でそんなとこはないのかな？）

信頼できる歯医者なので、最大限の準備は行ってくれていたかと思います。
けれど、やっぱり毒は毒。

この手術は午前に行われたのですが、同日の午後、がくっと身体が重くなりました。
だるい、しんどい。
仕事が出来ないほどではない。
けれど、元気度でいうと30％くらい。

完全にアマルガム除去手術の影響でした。

どんなに万全を尽くしても、アマルガム除去はこういった一旦体調が落ちるリスクがあると、ある程度は調べて知ってはいたのですが、思っていたよりも影響が出ました。
次の診療の時に先生にも体調不良を伝えました。
人によって影響に差があること、デトックスが促されていけば、影響を与えている毒の供給源（アマルガム）は断たれているので、時間が必要、とのこと。

わたしはもう数年通い続けている整骨院があるのですが、そこのK先生は日本屈指の歯科医とも協力して統合医療を進めている方。
体調不良になってすぐに相談したところ、キレーション（重金属排出治療）方法を教えてもらって取り組み始めました。

このようにアマルガム除去は手術して終わり！ではなく、その後も解毒していく必要があるのです。
さらに言うならば手術の前に、腸内環境や、身体の持病や炎症を直していく必要があり、とりわけ、腸内環境に多大な影響を及ぼすカンジタ菌（だけでなく、水銀をため込む性質もあります）も除菌しておかなければなりません。そして便秘も。

つまり、きちんと毒素を排出できる身体にしておかなければいけないのです。

たまたま偶然なのですが、前述したK先生の元、わたしはグルテンフリー、カゼインフリー、シュガーフリーを数年にわたって実践して腸内環境を改善してきました。
カンジタ菌の除菌も完了済み。
便秘は元々なかったのですが、これらの取り組みでますますに快腸。

アマルガ除去のタイミングとしてはバッチリだったのです。

でも、それでも。
この体調不良は数か月に及びました。

このしんどい期間、まるで10～20代の頃、人生の暗黒期で思い悩んでいた頃と同じような精神状態になりました。
完全に、ド・ネガティブ。

わたしなんて誰にも必要とされていない。

青春期までのわたしを代表するような言葉と思考が頭の中をぐるぐるします。
おかげでわかったのです。
あれは、思春期・青春期や現実面でも色んなことがあって精神的に病んでいたせいだと思っていたんのですが（もちろんそれもあるのですが）、身体が良くなかったからあの精神状態だったのだと、改めて知ることが出来ました。

鬱もネガティブも身体的な病気なんだと。

それでも、あの頃と違うのは「それがわかっている」という点です。
これは一時的なもので、出口はちゃんと見えている。
さらには。
信頼できる病院も先生たちもいて、ちゃんとした指導と施術もしてくれる。
そしてヘルスケアに関わる友人が、ものすごくサポートもしてくれる。
かなり身体も精神も良くない状態でも、周りには優しい人たちがいっぱいいるので、自分の調子悪さで人間関係の悪化を招くこともない。
わたしなんて……という考えが何度頭をよぎっても、ちゃんと愛情や友情をもって関係してくれてる人たちが周りにいることを、信用できている。

そう、あの頃とは環境がまるで違っているのです。
少々調子を崩しても、どん底に落ちることはない。

こんな感じで、このネガティブ再体験は、なかなか貴重なものとなりました。

まだまだ続きます。

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