みんながやさしい世界と毒
みんなみんながやさしくて、誰も傷つけたり傷つけられたりしなくって。
お互いを尊重して、物腰柔らかく、品があって、デリカシーと思いやりがあって。
そういう世界って、理想のような気もするけど。
本気で、世界がそんな人ばっかりだと考えると、ちょっとゾッとする。
温かな真綿にくるまって、とても心地がいいけれど、そのままじわじわと自分の中の何かが死んでいくよう。
まるで永遠に子宮の中にいて、この世に産まれたない胎児のように、腐っていく気がする。
そして何より、きっと、おもんない。
みんないい人だけれど、おもんないなーって思う気がする。
荒々しくて、デリカシーなくて、言葉選びが下手くそで、いちいちほんっまムカつくわーな人とか。
不器用な生き方しかできなくて、何をしてもカラ回って人を不快にさせてしまう人とか。
暴力でしか自分を表せない人とか。
それこそ真っ黒な世界の人とか。
自分も含めて、完全じゃない、やさしくない、そんな人がこの世界にはたくさんいて、みんなそれぞれに角があっていびつで。
だから、誰かと誰かが出会うと何かしらの衝突があって。
嘘ついたり、嫌味や悪口言ったり、時には殴りあったり喧嘩したりして。
そんなぶつかり合いこそが、なんだかイキイキした活発さや、生命力を生んでるように感じる。
だから成長したり変化したり進化したりする。
たとえば一見やさしげに見える自然の木々や生物たちも、その生命は常に生死をかけたギラギラとしたガチンコ勝負なわけで。常に自分を環境に対応させ変化させて生き残っている。
ゆるく、ふわっと、やさしくあたたかい世界だけじゃあつまらない。
ギラギラと血塗られたような毒っけの強い世界があって、そのコントラストこそ、この世のおもしろさだなぁと。
気が合わない人とか、いい人だけどムカつくんだよねって人とか、怖すぎる世界の人なんかと接する度、そんなことを思ったりしています。
読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪
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