Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

フィジカルエイジと魂の年齢

人間には魂の年齢というものがあるらしい。
真偽はともかく、あるんだと考えて、そんな目で世の人間を見ていくと、なかなかに納得がいくことが多い。

例えば、ある職場の課長さん。
もう50歳も過ぎているのに、本当に仕事が出来ない、デリカシーもない。仕事をしっちゃかめっちゃかにしてくるので、仕事量ゼロじゃなくってマイナスの動きをしてくる。
そしてどうやらそのことに頓着もしてなくて、本人は素知らぬ顔。
なんやねん!
となって、ストレスたまった社員さん、機会があって霊験あらたかなお坊さんに相談したそう。
そうしたら
「彼は前世が象でした。そして今回はじめて、人間に生まれました。だから毎日が楽しくて仕方がないんです。人間って楽しいなぁ!って。怒られても楽しい。仕事とか人間関係とか全然わかんない。0歳児だから、目の前のことをきゃっきゃとやりたいように楽しんでいるだけ」
と言われて。
それを、その課長に悩まされる職場の人達に報告すると、全員が
「あ……わかる……どんなに怒ってもケロッとうれしそうにしてる……象……わかる……」
となったんだそう。
前世が象とか、にわかに信じられないような話を、その環境にいる全員が納得してしまったわけで。
だからといって課長へのストレスがゼロになったわけではない。
けれど、そうか……さっきまで象だったか……それなら仕方ないかもな、と思うことで、なんとなく怒りが軽減されることもある(ある?)。

例えば、どこかの社長さん。
会社は成功しているし金儲けの才がある。仕事も評価されている。
けれど人の気持ちがわからない。
目の前の人は自分と同じだと思っている。
だから自分ができるように、相手もできるのだと思っている。自分が考えるように、相手も考えているのだと思っている。
もしくはママのように、なんでも言うことを聞いてくれるのだと思っている。
その人は魂の年齢が5歳なのだと言われていた。
5歳の子だと、人の気持ち、機微を思いやったりするのは難しい。
やさしさがないわけではない。けれど、共感したり察したり、その人がどんな風な特性を持っているかまで見ていくことはできない。

例えば、どこかの母親。
常に自分の自慢話を聞いてほしくて仕方がない。
けれどちょっと批判されたり、やったことが報われないと、泣きながらブチ切れる、拗ねる、もういい!とふさぎ込む。感情を抑えることができない。目の前の人がどう感じているかはわからない、自分の感情が先に立つ。
自分はすごいのだという自尊心と、それより大きな劣等感と自己肯定感のなさがせめぎあって、こじらせまくっている。めんどくさい、と人に思われている。
この人は、12歳だと言われていた。わかりやすく言うと思春期の中二病だと。

真実はどうかはわからないし、どっちでもいい。
大事なのは、そのことを知った、その人の近くにいる人が「わかる……」と納得して、その人への対応法や接し方が変化して、ストレスフリーになってしまうこと。
フリーって書いちゃったけど、もちろんゼロにはならない。
いくら相手が子供で自分が大人だとしても、小学生に「クソばばぁ!」なんて言われてムキー!ってなったりするように。
こっちの魂の年齢の問題もあるからだ。

逆もある。
完全にレベチじゃん?って人に、たまに接する。
これ、わたしが死ぬまで魂磨いても、全然到達しない人間力、器のでかさだなーって思う人。
そういう人は、何をどう考えても魂の年齢が高い。
人間に生まれ変わった回数がすごい多い。
人間が出来上がっている、というか、ただただ大きさを感じる。

これはもう最高峰だとは思うけど、ダライラマ法王の講演に行った時、お姿を見ただけで泣いてしまった。
ありがたや……って手を合わせそうに(合わせたかも)なった。
なんかもう、からだが自然にそうなっていた。
仏壇とか神社とかで手を合わせるのって、儀礼だから決められてるからじゃなくって、人間ってものすごいありがたいなって感情があふれたら、勝手に手を合わせてるものなんだなって、その時わかった。
その段階にもなると、見ているだけ、同じ空気に触れているだけで、生物は治癒されていくらしい。
よく、お釈迦様の絵なんかで動物がめっちゃ集まっているでしょう?
あれ、動物がお釈迦様の横にいると癒やされちゃって傷とか治っちゃうから、近くに寄ってくるんだそう。

法王様でなくとも、身近でも、なんかハートが大きい人だなって人は、元気な明るい何かが、ブワーッと出ている。
そして、それを全然ケチらず意識もなく、振りまいてくれている。
だから自然と笑顔になって、寄っていってしまう。そして本当に元気をもらってしまう。
釈迦にすり寄るウサギのような気持ちだ。

それらは、良いでも悪いでもなく、人間としての経験値なので、幼いからだめとかではない。
けれど、魂の年齢が高い人は、それ相応のキツい経験をたくさんしてきている。
ダライラマ法王は祖国を追われ、ヒマラヤの厳しい道のりを逃げ延び、同胞をたくさんたくさん殺され、今も常に命の危険にさらされている。
そんなことは起こってはならないことだけど、それでもそれらの体験によって魂はどんどんと磨かれていく。
厳しい環境や、人との摩擦や、地獄のような苦しみがあって、魂の年齢は上がっていく。
そうして、やさしさとを超えて、慈愛の域に入っていく。
もう、存在しているだけで誰かを元気にしたり、癒やしてしまったりする。

そんな風に、同じ人間でも本当に色とりどりでこの世は極彩色。
目に見える身体的な年齢だけじゃなくって、目には見えないけど言われてみれば「わかるー」ってなる魂の年齢もあると。
ちょっとそんな目線で、ムカつくあの人を、尊敬するあの方を。
見てみるのはなかなか楽しいし、ストレスもちょっと和らぐかもしれません。
和らがないかもしれませんけどね!

▼今日のおすすめ
映画『セブン・イヤーズ・イン・チベット』 ジャン=ジャック・アノー監督
オーストラリアの登山家とダライ・ラマ14世チベット・ラサでの交流を描いた、実話が元になった映画。この中の法王のおちゃめっぷりが素敵なんです。実際の法王もとってもおちゃめでした。中国批判が含まれるため入国禁止されたにも関わらず潜入して20分間のチベットの映像も加えてるとか気骨があります。1997年、香港返還の年に公開されました。ブラピも若い。良い映画です。

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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