Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

まるで夢は持たなくてはいけないもののように

小さい時から、将来は何になりたいの?とか、夢はなに?と頻繁に聞かれる。
テレビや雑誌やネットの情報や、あらゆるものが聞いてくる。
自分は「何者」になりたいのか。
だから、そういうものは持たないといけないんだなって漠然と思ってた。

確かに進学も就職も起業も独立も、その他の大事な決断も、将来こうしたいこうなりたいって決めて選択しての行為だから、そういうものがあった方が決断はしやすい。
目的があった方が物事は進みやすいし、それに準じた事象も起こってくるし、無駄がないようにも思う。

いま、小説をずっと書いている。
そのことを話すと「じゃあ作家先生になるんだね」「ゆくゆくは小説家で身を立てたいんだ?」とコメントされる。
違うんだ。
作家になりたいのでもなく、小説家になりたいのでもなく、出版社と契約して出版したいのでもなく。
ただ、いま、書きたいから書いてる。
それだけ。
小さい子が、何になりたいからとか、これでお金を稼ごうとか、そんなことは思わずに黙々と積み木を重ねたり、絵を描いたりしてるのと同じ。
それをしてる、その時間そのものが楽しいからやってるだけ。
書くことがもっと上手くなったら、もっと楽しくなるから、そのために毎日書いてるだけ。でもその積み重ねの行為自体が楽しいから、それは努力でもなんでもない。

筋トレと似てる。
もうちょっと良い身体になりたいなぁって思って。
腹筋と背筋を始めてみる。
そうすると、徐々に回数が伸びてくる。そうしたらスクワットも入れてみようとメニューを追加すると、これもどんどん深く出来るようになってくる。
身体も引き締まってきて、軽くなってくる。
そしたら楽しくなって、本格的にジムに行ったりパーソナルトレーナーについたり、そこから身体を動かすことの楽しさを知って、ランや水泳や自転車なんかに興味が出てきて、ちょっとした大会に出たりする。
そこで仲間が出来たり、ちょっとした賞をとったり、自分のタイムが伸びていく達成感を味わったりする。
そんな、無理のない自然な流れで色んな事が広がっていく。

その筋トレの人が、最初からトライアスロンで1位になりたい!って始めたわけじゃないように。
なんとなくこうしてみたいなって思う小さな行動から、結果的に何か大きな行為に発展することってある。

筋トレにはまってボディメイクの大会で優勝した、ある人が言っていた。
「そんなに鍛えてどこに行く気?」とよく言われると。
そう、まるで、目的や夢がないと、何かの行動をしてはいけないように思う人がいて、誰かが何かをしてるとそういう風に言葉を投げるのだ。その人はある分野ではもう不動の地位を築いていて「何者か」がわかっている人。それでも、そんな人でさえ、そんなことを言われる。
(ちなみにその人は「誰も行ったことのない唯一無二の自分の道を行くだけ」と答えていた。素敵)

今日やりたいと思う楽しいこと、それに没入することの先に、勝手に何かが開けて見えてくる。
その時にやっと、ちょっと先の目標が現れる。
それを繰り返していって、気がついたら山を一つ登っていた、みたいなことが人生にはあるから。

将来の夢とか、自分は何者かとか。
ちゃんと考えてみても。
「わからない」
そう答えてもマルを付ける、そんな大人が増えるといいなと思う。

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読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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