HSP/HSSについての考察 21 - 孤独を感じずにいる方法

HSP/HSSシリーズ、自然環境との親和性話、その4。

わたしのように大阪の住宅街生まれ・育ちであると、現代は全てコンクリに固められているような錯覚に陥ります。が、大人になって行動範囲が広がると、日本はまだまだ自然豊かで、田舎・地方というものがほとんどなのだということがわかりました。
郊外に遊びに行った際、つくしが生えていることに感動していたら、友人全員が「え。つくしがどうかしたん？」という顔。わたし意外の友人は全員地方出身で、みんな日常につくしがある環境で育ち、何をそんなに感動してるのかわからなかったんです。

大都市のど真ん中に住んで、移動もせずに暮らさない限り、何も遠くへ行かずとも、大抵の自然はすぐそこにあります。
それはアメリカであろうとヨーロッパであろうとアジアであろうと。
こんなにも人口は爆発寸前、森林伐採が進んでいてさえ、それでも地球環境の主役は植物だと言えるほどに大きいものです。

生活を石器時代に戻すなんて出来ませんし、したいとも思いません。
けれど、文明やテクノロジーを発展させることと、自然と共生し植物に触れる機会を増やすことは容易に並行していけることな筈。

そして、HSPこそ、その役割を担っていけるのではないかと。

自分たちの特性を発揮できる自然に親しむことは、HSP自身にとっても良い効果をもたらします。

HSPに向いてる職業は、カウンセラー、セラピスト、動物園やペットシッターなどの動物関連、植物園やお花屋さんなどの植物関連、エンジニア、デザイナーやアーティストと言われています。
つまり、人を癒やす、相手に寄り添う、自然・動物と関わる、自分のペースでできる、
芸術系といった要素がある職業です。

動物関連や植物関連のように、直接的に自然（動物）に触れるのもいいでしょう。
でも、他の職業であったとしても、ぜひ自然と親しんでそこからエネルギーを取り込むと、自分の良さを発揮するのに大いに役立ちます。
部屋に切り花を飾ったり、植木を置いたり、植物を育てたり。
自然が近くにあるところに住んだり、通勤経路にあり街路樹や植わっている花々を眺めたり。

HSPにとって大事なのは、自分の生きやすい環境を整えること。
職業も住環境も人間関係も。
自分のどこかを閉じなくてもいい環境を創り上げれば、自然の中にいる時のように自分自身の能力を全開MAXで発揮することができるのですから。

古今東西あらゆる芸術家は、自然からインスピレーションを受け取っています。
そしてHSPであるなら、例え職業がアーティストでなくとも、気質の中にアーティストである部分が多々あると思います。
自然という疲弊しないエネルギーを、ダイレクトにたくさん受け取ることが出来るから。
そこに川があること、海や山や谷があること。
道端に小さな花が咲いていること、コンクリートの割れ目に雑草がメキメキと生きていること。
都会であってもどこかしらにいる自然の、大きい存在も小さい存在もキャッチできることは「孤独を感じない」ということです。

このシリーズの最初に、「赤毛のアン」を書いたモンゴメリの言葉をひきました。

自然の中にいる時は孤独を感じないが、人の中にいると孤独を感じる。

そうであるならば、人の中にいてもそこかしこにある自然を感じるようになれば、最強なのでは？

人間は、動くこと、感じることによって生きている実感や充足感を得ます。
全身の感覚を使って、生きているこの世界を実感する。

自然の中に溶け込み、一体となれるくらいの敏感な感性をもつHSP。
この世界を、誰よりも深く堪能できるのがHSPだと考えています。

自然との親和性の話はこれで一旦終わります。
でも、HSP/HSSには不可欠な要素であるので、折々に出てくる話題になると思います。

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物々しいタイトルですが、個人的に水木しげる漫画で一番おもしろいのは、戦争手記だと思っています。南の島で起こるこの戦争体験が、水木しげるに妖怪漫画を描かせるようになったと。戦争という人間の愚かな行為と、南の島にある精霊や妖怪といった自然と共生する土着文化のコントラストが素晴らしい。大きな体制にも流されず自分を保つために「逃げる」という前進をした先生。そうして生き残って、たくさん描いて生み出してくれてありがとうと、天国へ拍手を送ります。