Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

凪の呼吸 - 孤独を消す呼吸法(特にHSP向き)

呼吸法の話。
まるで鬼滅の刃みたいなタイトル。
長々とシリーズにしているHSP(敏感すぎる人)な人に向いている呼吸だと思うので、一応シリーズにも含みますが、考察記事ではありません。

長らく丹田呼吸を続けていますが、それとは微妙に違う「凪の呼吸」について。
これは、わたしが勝手に命名したものです。
最初にこの呼吸をし始めたのは、15年前、野口整体操法を受けた時だったとはっきり記憶しています。丹田呼吸を始めるずっと前のこと。
野口整体操法とは、その人の自然治癒力を発揮するために促していく整体法です。その人が動きたい動きをすることにより、自分の力で自分を癒やし治していくのを助けるのが操法
その時に、限りなく無呼吸に近い感覚の、しかしとても深い呼吸をしているのを自覚しました。
その呼吸が持っていってくれるのは、睡眠の一歩手前の超リラックスした身体感覚。
超絶脱力状態とも言えます。
端的に言うならば「瞑想」の状態だと思っています。

わたしはとても寝付きが良く、枕に頭を置いた瞬間から記憶がないほどの、のび太レベルの値落ちスピード(のび太は0.93秒で寝れるそう)なのですが。
それは、この「脱力」が得意だからなのかなと推察します。

この呼吸は本当に「凪」。
凪とは海において無風状態、波一つ立ってない状態です。

最初は仰向けに寝ている状態からすると入りやすいと思います。
手のひらは上に向けてる方が、おそらくベター(人によります)。

息を吸うときも、そして吐くときも、音が一切立たないように。
限りなく細く薄く、しかしゆっくりと長く息を吸って吐きます。
イメージは一本の細い細い蜘蛛の糸のように、誰にも気付かれないように、見えないように。
この息をしている時は、目の前にろうそくの火があっても揺れません。

胸は上下しません。
呼吸をする限り、肺は絶対に使っているのですが、この呼吸の場合は胸郭を膨らますことはしません。
やはり腹、丹田を使っています。
しかし、腹もまたほとんど上下しません。
使っているのは丹田なのですが、呼吸はお腹より後ろの空間「骨盤」に入れるイメージです。なので、腰やお尻の上が膨らむような感覚。これだと、お腹はほぼ上下しません。

そして、感覚は全身の皮膚表面です。
どこか一つのポイントに集中するのではなく、体表面全部に意識を広がらせ分散させます。
自分と外界との隔たりを無くす、どんどん世界に自分が溶けていくような感覚を広げていくのです。

そうすると、体重が無くなったような心地になります。
ゼロ・グラビティ
さらには、まるで身体が透明になったようになり、風邪さえもが身体の中を吹き抜けるような気分になっていきます。

わかりますか?

何をしているのかって「自分を消している」のです。
呼吸音をほとんどさせず、身体の動きも止め、その場に同化するように感覚を溶かす。
まるで気配を消す忍者のように。

自分を消すこと=世界と一体となること。

この呼吸がHSPに向いているのは、HSPにとってのご褒美というのは「静かな時間」だからです。
音や匂い視覚情報、人の気持ちやお天気まで、外的刺激に「敏感すぎる」ため、いつも身体や心が忙しいHSPには「ダウンタイム」が必ず必要です。
すべての刺激から開放された、一人きりの静かな時間。
これがあることで、自分を取り戻すことが出来ます。
この記事でも書きましたが、HSPは常に自分の心音が聞こえています。生まれたときからなので意識もしていませんが、それもやっぱり「うるさい」のです。
自分の呼吸や、身体の動きさえもぎりぎりの状態まで「無」にする。
そうすると、心臓の音さえ遠ざかっていきます。

この世界に、一筋の波紋さえ立てないようにする。

本当の「静かな時間」がそこに広がります。
そして、自分を消し世界と一体となる感覚は、孤独感をも消すことが出来るのです。

気持ちも安らぎ、身体も完全にリラックスした状態になること(そのまま寝てしまう人も多い)。
HSPではなくとも、繊細な人にもアーティスト感覚が強い人にも良い効果があると思います。
もちろん、常に気を張ってるビジネスパーソンや忙しすぎる毎日を送る人にも。
そしてStay Homeで不安を抱える人にも。

凪の呼吸。

お試しを。

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昔していた、凪の呼吸を伝える「気流セッション」


▼今日のおすすめ
漫画『鬼滅の刃』作者:吾峠呼世晴
本日ジャンプにて最終回をむかえたので記念に。この漫画の何が良いって、とても日本的な悲しさに満ちていること。それでいて全編にギャグもあふれて明るいこと。そして残酷なこと。エンターテインメントです。絵も浮世絵のように美しくて、物語が進むごとにさらに筆致も磨かれていきます。どこを切り取っても日本的。全てのキャラが悲しみを抱えていても愛くるしい。この漫画で「呼吸」が取り上げられたのも、創作というものの予見性を感じます。読みましょう。

第十六話 自分ではない誰かを前へ

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