Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

HSP/HSSについての考察 22 - 人間関係構築方法

HSP/HSSシリーズです。
このシリーズ、HSP/HSSについての考察と銘打ちながらも、今までほとんどHSPについて考察になってしまい、なかなかHSP/HSSまで到達しませんでした。
今回からようやくHSPだけでなく、HSP/HSSの話もしていきたいと思います。

雑に書いてしまえば、ウェイウェイ系、パリピとも言えるHSSは生きる上でしんどさや葛藤があまりない人と言えます。HSSという区分と認識さえ、あまり必要がない。
基本的に、そういった心理学的研究や、性質に名称を付けることというのはそこに「解決すべき問題がある」から行われるもの。スムーズに事が運んでいる物事に対しては問題意識が向かないからです(もちろんそういうことに問題を見つけて疑問を持つ探求者もいますが)。

逆にHSPは、アーティスト気質やオタク気質と言うか、基本的に内向的であり、なんでこんなにしんどいんだろう?生きづらいんだろう?となるタイプの人です。
ですからHSPについての言及が多くなり、HSP/HSSという相反する性質を持つ人のことについて書いていくが後回しになったのは仕方がないことです。
すみません、技量不足の持って回った言い訳です……。

さて気持ちを改めて。
今日は、HSPの人間関係は少数精鋭型の方が楽だということと、HSSの広く浅く人と出会いたい!という欲求との、両方を併せ持つHSP/HSSの落とし所について書いていきたいと思います。

HSPは基本的に心地良い人とだけ、少人数でいる方が平和です。
他人の感情や気持ち、何なら体調さえも同調してしまうから、接する人が多ければ多いほど疲れます。
刺激過多になって、自分の中に人のことがたくさん入り込んできて、本当の自分が見えなくなってしまいがち。

しかしHSSは逆で他人や刺激を求めてしまう性質。
色んな人と接したい、新しい人と出会うとテンション上がるし楽しい、友だちの友だちも呼んで、一緒にみんなでパーティーしようぜ?イエーイ!
みたいなイメージです。

HSSのこの行動、HSP単独の気質であるなら最初から回避したり、行っても疲れてしまうから次から断ったりします。そもそもそういう場に行きたいとも思わないかもしれません。
でもややこしいことに、HSP/HSSの場合は行きたいんですよ。
その結果、傷ついたりしんどくなったり情緒がむちゃくちゃになるんですよ。
でも行きたいし行っちゃうんですよ。

人間誰しも気分にはむら(波)があります。大小の個人差はあっても。
HSP/HSSの場合はHSP期とHSS期と、その混合期があったりします。躁鬱のようだと思えばわかりやすいのかもしれません。
敏感すぎて人の中身に同調してしまうHSPが、未知なる大人数の中に行くというのは、何の装備もない木の小舟で大海原に乗り出していくようなもの。
荒波に揉まれ、海水もそのまま全身に浴びて、満身創痍となるのもやむなしです。
HSS単独の気質というのは基本的には鈍感なので、刺激に影響を受け過ぎません。好天も嵐も想定された大海原仕様の、屋根もエンジンもつんだ大きな船のようなもの。
そのまま果敢に海に冒険に出ていける訳です。

一方、公園にあるボートを想像してみてください。
木の小舟は水面に近いんです。水の流れやきらめきをゆったりと観察し、水に浮かんでいることを感じることができます。池や、穏やかな近海や川で周りの風景などをじっくり深く見ていくことに適しているのです。

だから木の小舟であるHSPは、大海原に行かなきゃいいんですけどね。
でも出ていきたいんですよね、HSP/HSSというものは。

つまりは、ものごとをじっくり深く感じたいし、危険を伴う未知のものも味わいたいというHSP/HSSというものは、この世で一番欲ばりで貪欲なシステムを内蔵された生物なのかもしれません。

では、欲張りで貪欲であるにも関わらず、敏感すぎて傷ついたり疲れちゃうHSP/HSSの人間関係は、一体どないしたらええのでしょうか?

まずは、少数精鋭で身の回りの人間関係を形成することです。
小さい頃は、与えられた環境の中で我慢したり、自分を成長させていくしかありません。しかし大人になってお金を自分で稼いで生活出来るようになれば、それを選ぶことが出来るようになります。

だからもし、これを読んでくれているあなたがまだ学生で、家族と合わない・しんどい思いをしているならば、学校を選択するときや社会人になる時に「家を出る道」を探って欲しいと思うのです。
大学でなくても、中学校から寮生活のある学校というものもあります。
それは経済状況や、親の反対など様々な状況にもよるでしょう。
困難であるかもしれません。
けれど、今すぐでなくても、ちょっと遠い未来であっても(それは若ければ若いほど遠く感じるとは思いますが)「いつかこの家を出る」という方向に舵を取っていって欲しいなと思います。

というのも、わたしもまた家庭環境が複雑で色んな問題を抱えていたのですが、それを解くきっかけになった一番の行動は「家を出ること」だったからです。
物理的に距離を置くことの効果はものすごいです。
それはHSPなら特にです。
四六時中合わない人の思いや感情を受け取り続けているのが、止むのですから。
今まで自分の考えだと思っていたことが、自分の性格だと思っていたものが、家族のそれだったと気づくようになるのです。
そこからようやく、本当の自分が見えてくるのです。
もっと早くに家を出ていれば、人生は変わったものになっていたと思うこともあります。
けれど、何もかもはベストタイミングです。
その時に思いつけなかったことも、経済状況が許さなかったことも後悔しても意味のないこと。
けれど、もし似たようにしんどい人がいるならば、なるべく早くにそうした方が良いとお伝えしたいなと思います。
もちろん学生さんじゃなくても、大人でも。

続きます。

f:id:kuhmai:20200531190333j:plain

Temps de Flors Girona 2018 Photo by Eye Cube.Inc

HSP/HSSシリーズについて>
HSP/HSS」というのは、「敏感で感受性が強い(HSP)が、好奇心旺盛で刺激を求める(HSS)」という相反する気質を持つ人のこと。
HSPはHighly Sensitive Person、HSSはHigh Sensation Seekingの略。
その人達の割合は人口の約5%だそうです。
HSPという「名付け=認識」が広まった時、わたし自身がそうであったと気づき、それまでの生きづらさや疑問があらかた解明しました。けれど、相反する気質も持ってることに矛盾を感じて調べると、それがHSP/HSSでした。
人口比で少数派であるそれへの気づきを書き綴ることで、似たような人と情報シェア出来れば、さらにそういった気質を知らない人にも認知してもらえたら(特にHSPな子供を持つ親御さんへ)と思い、シリーズを続けています。

▼今日のおすすめ
アニメ『ゆるキャン△』作者:あfろ 監督:京極義昭
ゆるいけど、ずっと見ちゃう。こんなに心がほっこりゆるむアニメもありません。人類がここに出てくるキャラばかりなら、なんと平和でやさしい世界でしょうと想像します。仲良しなのにべったりしない関係性、それぞれがソロでも行動できる自律心、趣味を通した人間形成、理想的です。かつ、めっちゃキャンプの魅力てんこ盛りです。異様にキャンプしたくなります。 

ふじさんとカレーめん

ふじさんとカレーめん

  • 発売日: 2018/01/09
  • メディア: Prime Video
 

<ご連絡>
LINE@にご登録しているみなさまへ
携帯が寿命を終えてしまい、当面配信が出来ません。毎日21時半頃に更新していますので、お手数ですがどうぞ覗いてみてください。

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

・小説発売中

りゅうとむすめ

りゅうとむすめ

 

Eri Koo(エリ・クゥ)
Website
https://erikoo.themedia.jp/
【LINEでBlog更新を通知します♪】
※登録者情報はわたしに知らされませんので、 お気軽にどうぞ!

友だち追加

お問い合わせはこちらのフォームからどうぞ
[eri koo] - CONTACT

--- オリジナル小説発売中 ---

りゅうとむすめ

りゅうとむすめ

  • 作者:Eri Koo
  • 発売日: 2020/04/04
  • メディア: Kindle版