お金の話1 - 三つの願いを叶えてやろう
『アラジンの魔法のランプ』で、ランプの妖精ジーニーが同じことをアラジンに「三つの願いを叶えてやろう」言います。
『猿の手』でも同じく、主人公は大事な願いが叶うのですが「確かに叶ったけど、そうじゃない」ことが次々に起こります。
アラジンと違って最後はホラーとなって物語は幕を閉じます。
アラジンの世界では、願いが叶った後の話が書かれていませんが、もしかしたら猿の手と同じようなことが起こったかもしれません(ディズニーのアラジンがロマンチックで大好きな人はすんまへん)。
「確かに叶ったけど、そうじゃない」こと。
例えば。
お金持ちになりたいと願ったら。
確かにお金持ちにはなった。けど、愛する人が突然死んで、その遺産や保険金でお金持ちになるのかもしれない。
じゃあ次の願いで、その愛する人を生き返らせてほしいと願ったら。
生き返りはしたけれど、身体は死体のままだとか、死に至る怪我や病気が永遠に治らないままだとか。
愛する人が自分のせいで苦しみ続けるのは耐えられなくて、安らかに成仏して欲しいと最後の願いを叶えてもらう。
結果、お金持ちにはなったけど、最愛の人を亡くすことになる。
愛する人は誰にも代えられない。お金で買うこともできない。
しあわせとは?一番大事なものとは?
そんな風に『猿の手』はとてもわかりやすく、この世のルールはいつだって等価交換だということを教えてくれる物語。
突如として舞い降りた幸運、うれしい出来事、何の努力も積み重ねもなく叶った願い。
そういうものはエネルギー変換されて、いずれ何かの形で等価交換される。
ただで手に入れられるものはない。
かならず、同じくらいのエネルギーを支払うことになっている。
昔の人はそれをわかっていて。
結婚などの吉事があると、親戚一同ご近所さん友人知人に色んなものを振舞った。
名古屋だったら、家の屋根から餅などを撒いたりして「福」をみんなで分けるようにした。
インドの富豪なんて出席者(親族とか友人知人でなく、近所でも通りがかりの人でもいい)は何のお金もなしで、豪華な料理などを三日間や一週間振舞い続ける。
自分たちだけが恩恵を受けとらないように。
みんなにも分けるように。
そうすると、良いことがあった分、あとからその支払いをしなくてもよくなる。先に支払ったとも言える。
こうすることで、良いことの分、あとから悪いことが起こることを防いでいた。
現代で言うならば。
お金というのはみんなが共通認識できるエネルギーみたいなもので。
「信頼」を共同幻想で形にしているもの。
だからいつだって「はい。今日からその紙切れは使えません~意味ありません~」と言わる可能性がある。
元締めしてる人々に、共同幻想を解かれてしまうことだってある。
けれど、ともかくも今は、お金はとてもわかりやすい富の形。
キリスト教の考えも、その名古屋の餅撒きやインドの結婚式と似ていて。
自分の収入の何割かを、支援や寄付・ボランティアなどの形で社会に還元する。
それは、お金や富・エネルギーといったものの等価交換の法則を知っていればいるほどに、そうする。
つまりは富裕層はそれを知っている。
わたしは「お金」について考えるのが苦手というか、なんなの?これのせいでみんな不幸じゃない?一部の限られた人だけがしあわせじゃない?と長く思っていた。
家族の内二人が経済的に破綻して背負わされたのもあって、お金ってなんだよ!っていつも怒っていたかもしれない。
だから、勉強した。
勉強したと言っても、投資とかデイトレードとか信託とか資産運用とか、そういったことには今だって全く興味がなくて。
お金の根本的な法則が知りたかった。
それで、成功哲学とかお金の本をたくさん読んだ。
そうしたら、結局は先に言ったことが大切だとわかった。
等価交換なのだ。
お金がたくさん欲しいなら、まず先にたくさん与えること(それはお金でなくても、才能とかやさしさとか手助けとかでもいい)。
そしてもし、たくさん入ってきたら、たくさん使うこと。人にも分けること。
エネルギーをとどめてはいけない。
とどめようとすると、かならず流出してしまう。
自分だけが得をしようと、どこかでケチると、それだけどこかで必ず損をする。
わたしは決して富裕層ではないけれど。
お金には困ったことがない。
続きます。
▼今日のおすすめ
小説『猿の手』作者:W.W.ジェイコブズ
この原作を読んだことない人でも、あらゆる映画、本、アニメ、漫画、いろんなところでこの物語に接したことがあるのであないでしょうか。というくらい、とても寓話として優れているお話。リンクしたこの本の、笑えるくらいの怪奇フォントと絵からもわかるようにホラーです。怖いけど、教科書に載せてもいいのでは?というくらい大事なことが書かれてるように思う一冊です。真夏にどうぞ!
読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪
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