Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

祇園祭と日本人の習慣の話 - 手洗い・うがい・マスク

祇園祭山鉾巡行が中止となるようです。
昨年、ありがたいご縁のおかげで、間近で巡行を見られてよかったな…ってあれ?祇園祭ってそもそも疫病のための儀式が起源だったのでは?と思い出しました。

こんにちは。
Eri Koo (エリ・クゥ) です。

当時、こんな記事を書きました。

erikoo.hatenadiary.jp

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長いので抜粋・要約します。

祇園祭とは。
疫病だけでなく天変地異(隕石落下、火山噴火、地震、日照りによる飢饉)で地獄のような平安時代清和天皇が鎮めるために始めたのが起源。
疫病に苦しむ民のため「水をいかに清めるか」という浄化のための儀式。
祇園祭は八坂神社のお祭。
ここは風水で言う龍穴の上に建てられ、大きな池に龍が住むという話もあるほどに水に深く関わる場所。そこから上ある清水寺はまさに水のお寺で水が湧き出している。

祇園祭のコンコンチキチンコンチキチンは、水の音なのです。
そのお囃子(はやし)は、笛と金(かね)と太鼓からなります。
「金」は陰陽五行説では「水を浄化するエネルギー」で、地中に在る鉱物が、降りそそぐ雨を受けてろ過し、浄化していく様を現わします。
その金がチーンと響く波動から、空気中の水蒸気「水の気」が清められます。
そして、笙(しょう)は天の光をあらわし、篳篥(ひちりき)は地の音、そして龍笛(りゅうてき)がその間を鳴いて泳ぐ。
お囃子で龍神さまを呼び、水を清め、疫病を退散させるのです。

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いい天気でした~2019年山鉾巡行

歴史に学ぶものは多々あります。
東日本大震災でも、神社が建てられたところは、津波が来ない高台の限界ラインだったり、昔からの言い伝えに沿った行動で生命が守られたり。そんなことがたくさんありました。

この記事を書いた時には「疫病」なんて完全に他人事、歴史で学んだ事象でしかありませんでした。下水もなく衛生環境も悪かった昔々の話だと。

あはは!(笑うしかない!)

祇園祭が始まったのは869年。約1200年前の疫病退散を願ったお祭りが、今、その疫病が理由で中止となる。
なんともはや…といった気分です。

それにしても「水」なんですよね。
COVID-19の流行でも最初の頃「日本では昔から、手洗い・うがい・マスクの習慣があったから、感染者が少ない」と取り沙汰されました。
調べてみると「うがい」に関しては、どうやら平安時代からの習慣のようなのです。

「うがい」の話 :: 同志社女子大学

平安時代……?
そうです、たぶん祇園祭の起源である時代の「疫病」から、この習慣が始まったのではないか?という仮設は十分に立ちます。
しかし!
日本では古来から、神社などで参拝前に手と口を清めますよね?
伊勢参りにもなると、その前に夫婦岩のある海で全身を洗い清めることもあります。
そもそも「水」による「禊(みそぎ)」という習慣がある民族なのです。
なので本来は、平安時代よりもっともっと古いのでは?でも広く習慣化したのは、もしかして「疫病」を経験した、平安時代からなのかもしれない。とも推測されます。

そして「マスク」ってめっちゃ現代っぽいと思うでしょう?
でもね、日本の神事の中で昔からマスクってあったのです。
わたしは長年「茶道」をしていたのですが、神社などにお茶を捧げる「献茶」という儀式の時、マスクをするのです。


大仏に献茶(動画は見なくてもいいですよ…画面だけ見せたかったので 笑)

なんと、和紙です。
今の使い捨てマスクを彷彿とさせますよね。
これは、神様へと捧げるお茶を「穢(けが)さない」ように口元をおおうためのもの。
献茶だけでなく、別の神事の中でも使われています。
昔からマスクに馴染んでる国民性……。

そして「うがい」については長い間、科学的根拠ないって言われてたそうです。
でも、日本には根付いていた。
先の同志社女子大のリンクにもあるように、日本の水がキレイで清潔だからこそ、その文化が根づいていたのは大きいと思います。

うがいや手洗いにいて、インド関係者と話していたら
「インドでは蛇口をひねったら茶色い水が出るし、インド人は平気でそれを飲む。だからうがいの習慣と言っても、その水で?で、そのあとその水飲むのに?ってなるよね」と。

だから、それぞれの国土の状況によるところは大きいけれど。

昔から清らかな水が豊かにある、この日本という国。
そこに根付いた「ケガレ」を祓う、水による「ミソギ」という習慣。お風呂も好きですよね、日本人。COVID-19でも、家に帰ったらうがい手洗いだけでなく、そのままシャワーを浴びた方がいいと言われています。

まだまだ油断は出来ないけれど、なんとなくこんな風に昔からの習慣や、水に恵まれてることなど。
不思議と「守られている」と感じたりする、今日このごろ。

良き習慣を世界中でシェアしていけたらなと思う次第です。
もちろん日本のだけじゃなく、ね。

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