Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

野口整体とSoul Scape

5年ほど前でしょうか。わたしはある技術を習得しました。
それは野口整体です。
正確に言うと、野口整体を基にした心身魂を整える整体法。
野口整体とは、手をかざしただけで治療を行ったと言われる、明治生まれの野口晴哉という天才施術家が始めたもの。諸説ありますが「整体」という言葉を作ったとも言われています。
わたしはその施術をバリ島でスタートさせ、日本に帰ってきてからも自宅や間借りでサロンを開いてトータルで1年ほどセッションを行っていました。

いわゆる「整体」のように、骨をバキバキしたりもみほぐしたりするものではありません。
その方の身体が「動きたいように動く」補助をして、促していくもの。そうすると、身体は勝手にゆるまりほどけ、自然治癒力が働き始めます。
「気功」とも違います。
わたしのエネルギーで相手を何とかするのではなく、あくまでもその方ご自身の力を発揮するお手伝いをするもの。

今でもこの考えは根底に染み込んでいて。
あくまでも、自分を健康にするのも楽しませるのも自分自身。それでも、人間は不完全な生き物だし弱いから、足りない部分は人に頼りましょう、手を貸してもらいましょうと。

その1年ほどの間に、100人ほどセッションを行わせてもらったのですが、最初から何か不思議なものが見えていました。
その人の内にある風景や物語が、頭の中に展開されていくのです。
それは、前世のようなものであったり、楽器の音色であったり、ある光景、起承転結まである物語、言葉、様々です。
相手に触ると100%、何かが見えました。

同時に、その人が何を食べれかいいか浮かぶこともありました。
その時は理由付けも何もわからなかったのですが、その後、アーユルヴェーダ東洋医学に触れて「食」について学ぶうち、あれはそういう意味だったのかと腑に落ちることも多かったです。
(例えば、熱がこもりやすい人には解熱効果のある食べ物が浮かぶとか)

何かが見える。
不思議なスピリチュアルな能力なのかとも一瞬思いましたが、なんか違うなと思っていました。これ、向き不向きはあるけれど、真剣に相手の身体の声に耳を傾ける人なら誰でも出来るような気がすると。

案の定。
その後、直接お会いする、もはや鍼を使わずに治してしまうような鍼灸師や、手も触れずに治す接骨院の先生、治療の結果を出してきたようないろんな施術のプロの方々も似たようなことを言っていました。
わたしのように何か風景が見えるといったものではありませんが、その方たちは患者さん達が診察室に入ってきた様子だけで、だいたいの状態を把握してしまいます。
長く身体というものと向き合い、患者さんと向き合った結果、一つ一つのデータを論理的に筋道立てて頭で組み立てるのではなく、立ち会っただけで瞬時に膨大な情報が流れ込んでくる。
これは、もしかしたら格闘家たちが、相手の力量を向き合った瞬間に掴むのと似ているのかも知れません。

もちろんわたしはその端くれにも及ばず、知識も経験も技術も足りないのですが「真剣に相手の身体を見る」という点だけは、真摯に行えていたと自信があります。
そして何より、向き不向きがあるといいましたが、シリーズにもしている「HSP(非常に敏感である気質)」であることはとても大きいかと思います。
物事に敏感である=自分の身体の状態に敏感であることなのですが、さらに向き合う相手の身体の状態にも敏感であると同意義。
相手の痛みを自分の痛みのように感じてしまう、つまり無意識でシンクロしてしまうのです。その気質、体質とも言えるそれをさらに「真剣に」相手に意識を向けた時に、相手の内にある何かが見えてしまうと考えています。

セッション後、その見えたものをお客さまにお伝えすると、ほとんどの方が何かしら腑に落として帰らえていきました。
誰にも言ったことのない、癖や、昔々好きだったけどいつのまにか止めてしまった趣味、理由はわからないけれど怖く思うもの、世の中に対して思うこと。それらの理由とも言えるような物語が浮かぶこともありました。

そのセッションは今は止めてしまいましたが、時おり、友人知人のことを何となく思い浮かべたときに、彼らの風景が飛び込んでくる時があり、勝手に描いて勝手に渡したりしています(勝手に見て描いてキモ、とか迷惑、とか思わない信頼関係のある人に)。
いつのまにか、身体に触れなくても見えるようになってました。
そのビジョンは魂の風景として「Soul Scape」と呼んでいます。

それが見えることはギフトです。
貪るように本や映画を摂取する物語中毒(ナラティブジャンキー)であるわたしにとって、いろんな物語や風景を見せてもらえることは至福です。
しかも、よりいっそうその人のことがわかって、さらに好きになってしまうのですから。

元々、自分を健康にするために始めた野口整体の勉強でしたが、まさかこんな発展の成果を得るとは。「風が吹けば桶屋が儲かる」ではないですが、自分の行動がどういう結果をもたらすのかというのは、本当にわからないものですね。

(↓昔々に描いた野口整体の記事です。ご参考まで)

erikoo.hatenadiary.jp

 

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野口先生と言えばコレ!という代表的な一冊。一般的に風邪は引かない方が良いものとされていますが、野口先生は風邪は季節の変化に身体を対応させるのに必要なものとしています(必ず引けという意味ではないですよ)。一瞬で全てを見抜き治療してしまう野口先生だったのですが、自分だけがそれを出来ても仕方がないと多くの著書を残し、理論と実践を整理して体系化されています。 

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