Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

バリ島奇譚6 - 最強浄化スポットのスバトゥ沐浴

長期滞在していたバリ島のお話。
バリ島はどこをどう切り取ってもスピリチュアルであり宗教的です。
バリ島がそうさせるのか、そもそもバリに来たい人はそういう資質なのか、あるいは類友なのか、滞在中の話題はほとんどが「見えないもの」の話。

その中でも、最強の浄化スポットがある!
という話題に、友人みんなで飛びつきました。
その場所はグヌンカウィ・スバトゥ寺院(Pura Gunung Kawi Sebatu)「の、近く」の『Genah Melukat sebatu』という寺院・沐浴場です(前者と間違われるので強調しました)。近くには超有名観光スポットのティルタ・ウンプルTirta Empulがあり、そこも沐浴が出来るのですが、その比ではないのだとバリ島地元民が語ってくれたのです。
観光スポットのメジャーどころより、地元民のみが沐浴する秘境スポット。

そそるでしょ?

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行く前にたくさん注意を聞きました。
まず「その場所に入ったら、ネガティブなことはぜったいに口に出さないこと。その通りになってしまうからね。」

言霊実現化スポット。
これ、本物の聖地ならどこでもそうなのですが、文化の違うバリ人の口から聞くと感慨深いと言うか「そうかどこもそうなのだな」と変に納得しました。

「エネルギー強くて、ちょっと頭おかしくなっちゃう人もいるけど、気にせずにね。」

いや気にしますけど!こわいわ!

「まぁだいたいみんな人生変わるから。」

と、それいつでも誰でも当てはまるじゃん?っていう、ざっくりしたことまで言われながらも、興味津々で向かいました。
山の奥の、さらに奥。
沐浴場は渓谷の下にあって、車をおいた場所から歩いて結構下っていきます。
ここで先ほどの「ネガティブなことは言わない」が効いてきます。
ここはバリ、常夏の島。湿気と暑さがものすごい土地。そこで結構な落差の階段を上り下りするなら「しんど」「あつっ」とか言いたくなるのですが、言った途端に「しんど」が何倍にもなって返ってくると聞いてるので、全員無言で黙々と階段を歩きました。

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最初に訪れたその日、新月であり何かの行事日だったようで、地元の人達がわんさかいました。芋の子を洗うとはこういうことか……というくらい、清らかだけど狭い沐浴場に老若男女が押し合いへし合いぎゅうぎゅうに沐浴しています。
そして、最強パワースポット!聖地!神聖な場所!と意気込んで、少々神妙な気持ちでいたわれわれ日本人だったのですが、地元の人たちめっちゃ気楽。おしゃべりしながら笑いながら、キャッキャウフフ、ヒャッホーみたいな感じで沐浴してるのです。
日本人、真面目か……って心の中で苦笑。

ちょっと話それますが、バリ島の人たち、ずっとこんなんなんです。
お祭りで魂揺らすような音楽演奏する時もぜんぜん真剣な顔してなくて、横の人とキャッキャしゃべったり、なんか食べたりしてる。
ホテルやレストランで、仕事してる人たちもそう(たぶんオフィスでもそう)。
なんか、真面目にしてるのバカみたい、と日本人の気を抜いてくれます。

で、沐浴というか滝に打たれました。
日本でもしたことがなかったので、ここで初体験でした。
ドドドドドドドーーーーーーーー!!!
って頭上から大量の水(しかも浄化の聖水)が流れて打たれるの、衝撃でした。
とにかく圧倒されるんです。
すごい質量に驚いてしまって、息できないとかも全部忘れちゃう。
そして、すぽっと滝から離れると、なんか、放心状態。
壮絶なリセット体験と言うのでしょうか。
さっきまでの自分がいなくなったような気さえします。

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なんだこれ。
そりゃみんな滝行するわ………だって、めっちゃ解脱したかのような心地だもん。

身近で一番近いのは、サウナで我慢した後の水風呂。
それの100倍くらい、自分が新しく生まれ変わったような心地になるのです。

日本だと滝行って厳しい修行ってイメージありますが、あれ多分違います。
めちゃ「イイ」んですよ。
それで、日本だとちょっと寒くてキツい時期とかにやるのも、我慢すればするほどその後が「イイ」んですよ。
日本人的ドMな意味でも「イイ」からしてるんだと、確信しています。

帰りはみんな超笑顔でキラッキラしながら帰りました。
バリ島の人たちと一緒にキャッキャして楽しかったのも大きいんですけどね。
たまたまみんなの都合を合わせた日が「沐浴すべき日」だったのも、歓迎されているのかとうれしかったです。

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それから日を置いて、日本から遊びに来た友人ともう一度行きました。
その日は人も少なかったので、地元の方に頼んできちんとヒンドゥーの手順にのっとった儀式をしてもらっての沐浴。
静かに堪能することが出来ましたが、最初に行った衝撃はありませんでした。
初めての経験だったせいもあると思いますが、やはり「沐浴すべき日」というのも大事なのかもしれません。

でも大騒ぎの賑やかななのと、静かに色々感じながらと、2回体験出来てありがたかったです。

バリ島に行く際はおすすめです。
この場所はバリ島の人でも知らないガイドさんも多いので(2015年当時)、地図と名称をちゃんとお伝えするのがベターです。
その手前にある大きめの寺院と勘違いされること多々なのです。

でもそれくらい、マニアックな方がそそりません?


▼今日のおすすめ
映画『シザーハンズ』監督:ティム・バートン
ハリネズミのジレンマ」という心理学の言葉があります。ハリネズミは近づきすぎると相手を自らのハリで相手を傷つけてします。そこから、人と人も近づきすぎると相手を傷つける、という意味。それを描いた作品(バートン作品はどれもそれがテーマ)。物哀しくも美しく純粋な愛のお話。ジョニー・デップウィノナ・ライダーが素敵です。ラストは好みではないのですが、映画的には素晴らしいです。

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読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

 

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