Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

いただきますの魔法 - 美味しく食べることと摂食障害

たべものは美味しく食べると良いですよ、という当たり前田のクラッカー話。
なのですが、摂食障害になる人の多さを見るにつけ、ほんとに当たり前田か?と疑問に思います。
そしてもちろん摂食障害でない人も。
どれくらいの人が、食べものを「ちゃんと」「美味しく」「味わって」食べてるのでしょうか。

昔々、カフェで働いていた時。
たまに来る女の子が注文してくれるのはいつも、コーラやココアなど砂糖がどっさり入った甘い飲み物と甘いケーキ。
その後、必ず同じような甘いものを追加注文してくれます。
ある日ふと、毎日トイレを掃除する時に気づきました。
彼女が来た日、必ず誰かが吐いたあとがあること。
そこから、彼女がいつもダルそうにしていること、夏でも寒そうにしていて、長袖にジャケットを着ているのにふるえるようにしていることにも、目につくようになりました。
そして、なんだかあんまり楽しくなさそう。
カフェで甘いもの食べてるのに、笑顔がない。

典型的な砂糖の大量摂取の症状であり、摂食障害のそれです。

糖質制限ダイエットが流行ったおかげで、糖が身体に良くないことが広まったのでご存じの方も多いと思いますが、糖は身体の酸化を助長します。
砂糖を摂ると、血糖値が急上昇し、その後に急降下します。血管にかなりの負担をかけることになり、昔の人の平均寿命が短かったのはこれが原因とも言われています。
老けるんです。
とっても疲れやすくなる。
そして、甘いものを摂取するとその場では血糖値が上がり一時的な幸福感に満たされますが、その後の急降下で鬱っぽくなる。
さらに砂糖(甘いもの)は東洋医学では「陰」で身体を冷やす食べもの、アーユルヴェーダでも熱を下げる食べもの。
身体が冷えるんです。
中でも白砂糖は、遺伝子組み換えしたとうもろこしから作られる、コーンシロップ由来のものがほとんどで、コーンシロップにはヒ素が含まれていることも多くあり、これが近代女性の不妊に繋がっているとの指摘もあります。

まぁもうとにかく、砂糖は身体に良くありませんよ~のオンパレードであります。

砂糖だけでなく、ジャンクな食事を続けていると、身体が麻痺して刺激的なものしか美味しいと思えなくなります。そしてそういった食事は中毒性があるので、気がつけば、やめたくてもやめられないところまで来てしまうのです。

そして吐きぐせ。
太りたくないけど甘いものを食べたい、もしくは何らかのストレスを緩和させるために甘いものを食べる。食べても吐けばいけるよね?から吐いてしまうのですが、身体には相当の負担がかかります。
吐くことで口内に胃酸が広がるので歯の表面が溶けたり、口腔内炎症が多くなります。胃酸や腸液が減るので、カリウムが失われて低カリウム血症にもなり、これにより心臓に影響を与えて不整脈などにもなります。
そして、吐けばOKと思っているので、また過食衝動が起こりやすくなるんですね。

ちなみに当時のわたしも、人のことは言えませんでした。
甘いものが大好きで大好きで、甘いココアに甘いケーキを2個とか3個平気で食べ、ロールケーキやホールケーキを買って一人で食べたり、チョコレート菓子のホームパックを一気食いしてました。
吐きぐせはありませんでしたが、それの何がいけないのか、全然わかってませんでした。が、何となく身体に悪いよな、太っちゃうよな?と罪悪感はずっとありました。

その悪癖を「完全に」やめれたのは、ここ数年です。
持病が悪化したことと、何故身体に悪いのかという正しい知識を得たこと。それを信頼し尊敬する人からコンコンと説き続けられたことが大きいです。
そうして、グルテンフリー・カゼインフリー・シュガーフリーを始めたのです。

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そうやって、身体に良くないものを摂り入れないことと共に大事なことがあります。
それが「美味しく食べること」です。

先の話の彼女がそうであったように、わたしもまた、そういったジャンクなものを食べてる時はガッツくように食べていました。
最初の方はまだ「美味しい♪」なんて食べてるのですが、最後の方になると食べたいのか食べさせられてるのかわからない「止まらない止められない」状態でガツガツと食べていました。

そんな無自覚に雑に食べるのではなくて。

「いただきます」と手を合わせて。
ちょっと一呼吸整えて。
それからゆっくり食べる。
なるべく咀嚼も多くする。
一つ一つをじっくりゆっくり味わって食べる。
美味しいなぁと思いながら、作ってくれた人には口に出して美味しいと伝えながら。
そうすると、その食べものはあなたの良き血となり肉となってくれます。

エドガー・ケイシーアーユルヴェーダでも「怒りながら、悲しみながら食事をしてはならない」と言っています。

食べものは、そこから栄養を吸収して、ガソリンのように身体を動かしているのではありません。
その食べものはそのまま、あなたの身体と成り変わります。
つまり目の前の食べものは、一寸先のあなた自身。

これは分子生物学福岡伸一先生が「動的平衡」の説明の中でお話していたことです。
これを聞いてから、より一層に目の前の食事が大切なものなんだと思えるようになりました。

「いただきます」。
それはイコール自分への感謝であり、捧げられた恵みへの奉仕でもある。

まるで儀式みたいでしょ。

儀式って大事なんです。
一つ一つ踏んでいくと、自分の軸が整っていく、落ち着いていくんです。
そうすることで摂食障害が治る、なんて簡単なことではありません。
けれど、小さな一歩には確実になると思います。

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▼今日のおすすめ
漫画『おいしい関係』作者:槇村さとる
「食べものを味わって食べる」ということを教えてくれた漫画です。この漫画を読んだおかげで、本当に美味しいものや丁寧に作られたもの、愛がある食事とそうでないものに意識が向くようになりました。飲食業の尊さも。摂食障害や食事を大事にしない人たちも出てきます。 それだけでなく、出てくるキャラ全員がそれぞれに成長し克服していく描写も素晴らしくて、何度読み直したかわかりません。

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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