Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

取り戻せない日常と、これから

そろそろと、日本も世界も日常を取り戻す段階に入ってきたようです。
わたしが住む大阪も、明日には緊急事態宣言の解除やその他の要請についても新たな局面について発表があるとされています。

わたしの周りでは、大小問わずこの機会で新たな面が開かれた人が多いです。
自分の仕事の形態を変えた人、新しい技術やサービスを導入した人、今後の未来についてこのままでいいのかと考え始めた人。
昔好きだった趣味を思い出した人、時間が出来て本をたくさん読んで気づきがあった人、動画配信サービスで映画やドラマを見れたことで推しを見つけた人、今まで接しなかったジャンル(例えば格闘技、バレーボール、アニメなど)が楽しいと気づいた人。

いずれにしろぽっかりと出来た「時間」からの恩恵です。

普段、何かに追われるように突っ走り過ぎていたこと、何かに流されて本当はしてくてもいいことに時間を取られていたこと。
そのことで、自分と向き合い「何が楽しいか」「何が好きか」「自分はどうしたいか」そういった一番大事なことを考える時間を奪われていたこと。
そのことに気づいた人も多いのではないでしょうか。

次から次に仕事をこなすことを充実とする向きもあるでしょう。
けれど、どこかで一度は立ち止まらないといけません。
その道で合ってますか?
途中から違う道に迷い込んでませんか?
太陽を見て、北斗七星を見て、風の流れを感じて、そこここにあふれる生物の匂いを嗅いで、きちんと方向を定められていますか?
昔決めた目的地と、今の自分が本当に描く目的地が違ったりしていませんか?
実は自分に向き合うことが怖くて、見ないようにしてわざと忙しく忙しくしているのではありませんか?

最初に日常を取り戻す、と書きましたが、本当は取り戻すことなんて出来ません。
コロナに限らず。
阪神淡路でも、東日本でも、地震が起きて復興が進んだからと言って、それ以前の日常なんて帰って来てはいないのです。
不安を煽る意味ではなく、事実としてのコロナ第2波に第3波の可能性がほぼ確実だと言われていること。地震だっていつ来てもおかしくないこと。これから夏にかけて大雨と台風の危機がやってくること。
現にインド・バングラデシュには現在大型ハリケーンが来ています。
驚異は自然現象だけではありません。
確実な未来として起きつつあるのが経済恐慌。

これから、どうやって生き延びるのか。

そのための準備期間を与えられたのだとも言えます。

経済学者のジャック・アタリ氏が確実な未来予測として上げていたこと。

中国共産党は20年後に限界を迎える
アメリカは誰が大統領になろうと内向きになる
・ヨーロッパと日本は孤立する(誰も助けてくれない)

氏曰く、人は大抵「未来は決まっていないのだから」と何も準備をしないものだと語ります。確かに未来の「全て」は決まってはいないと思います。
でも、人類の行動学から、歴史からの学びから、確実に予測出来るものもある。

それを踏まえた上で自分ならどうやって生き残れるのか、本当には何がしたいのが、何をすることで人の役に立てるのか。
それを考えて行動する人と、そうでない人の差異がどんどん開いていく世の中です。

世界は分断に向かっています。
日本とアメリカはそう遠くない未来に袂を分かつでしょう。
孤立したヨーロッパと日本は、何かしらの同盟やEUのように経済圏を共にするかもしれません。
中国とは地理的にも文化的にも、完全に離れる事は出来ないから、上手に良いところを交換していける経済を模索するべきなのでしょう。

世界の分断は、同じく小さなレベルにもやってきます。
日本の中でも。
そして、個人と個人の中でも、あまりにも違う世界がやってくるように思います。

わたしも、こんなにも人と会っていないのに、意外な人ととても距離が近くなったりしています。
自分の軸、目的や夢、何が好きか嫌いがしっかりと濃く強くなればなるほどに、人間関係は厳選されていきます。
それに向き合わない限り、まるでSNSのジャンク情報の濁流で自分の意見を失い、不安を煽られ、自分の貴重な時間を他人への攻撃に使ってしまうように、無駄なことに時間を取られるがままです。

日常が再開され始めるまでもう少し。
時間があるのなら、今一度それを己に問う時間に使うべきかと思う次第です。

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▼今日のおすすめ
漫画『カムイ伝』作者:白土三平
江戸時代の身分制度に置かれた人物たち、非人、百姓、武士、忍者。その他たくさんの身分から紡ぎ出される壮大な叙事詩とも言われる傑作。1964年の連載開始から未だ未完結なのですが、やわらかで自由な画風、骨太なストーリー展開と漫画界を代表するような作品。人に非ずとされた階級への反骨や、武士という立場の脆さ、百姓の強さ、いずれの立場であっても何かが不安定である、時代という大波にもまれる人間が描かれます。小学校の必読書に押したい。

読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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