Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

読書のススメ - 引きこもり生活の病みと自殺予防の為に -

自分と向き合うことの大切さを何度となく書いているのですが。
それはとても危険なことでもあって。
ある時代の純文学的な文豪や作家が次々と自殺したのも、それが一因とも言われている。

あまりにも自分のことばかり考えていると、人は病む。

延々に「自分の考え」から抜け出せない自家中毒になってしまう。
それを回避するには、他人とのコミュニケーションと、他人の考えや人生に触れること。
そして何かに夢中になること、忘我すること。
つまり「自分」という内なる世界に向かっていた意識を外に向けること、そして「自分」を忘れてしまうこと。

それがお手軽にいつでもどこでも出来るのが「読書」だと思う。
他人とのコミュニケーションはストレスも伴う。だからこそ人生にとって大事な経験なのだけど、弱っている時やしんどい時は人と会う元気もなかったりする。
けど、読書は元気がない時だって可能だ。
それに、世界が目まぐるしく変わっている、人に自由に会えない事だって起こり得ると知った今、どんな状況下だって読書は出来る。
そこには他人の考えや思想、あるいは今自分がいる現実とは違う世界が広がっている。
うまいことその物語に没頭出来たら、自分のことなんて忘れてその世界に丸ごと入っていける。
その時間、自分のことを考えすぎるのを止めれている。
他人の人生や世界を覗き見て、まるでそこに生きていたかのように、神の視点を持てるとも言える。

そこから、やる気が出たり元気が出たりするのは副産物で。
読書をしている、そのいっときに「自分」という存在を忘れていることが最大の効能のように思う。

冬が来て。
空気が乾燥して、室内が閉め切りになって、ウイルスが活発になる。
また、不自由な生活がやってくるかもしれない。

日本の自殺者がものすごく増えているのだと言う。
世界ではコロナによる死者が増えているというのに、日本では少ない。
なのに自死を選んでしまうというこの状況はなんだろう。

人とのコミュニケーションが奪われたり。
忙しく学業や仕事に追われる毎日で、自分と向き合ったことがなかったのに、急にそんな時間が出来たりして。
ぽんっと、自分の闇に投げ込まれる。
それが怖くて、お酒やドラッグなどを過剰に摂取して、命を落としてしまう。
確かに、お酒やドラッグはいっときの忘我を得れる。
けれどそれは未来の自分からの前借り、なので。
過ぎたるそれは、後から何倍にもなって取り立てられる。

だから、そんな状況でも大丈夫なように、自分の機嫌を自分で取れるように、普段からちょっとづつ己を知っておくことは大切で。
そしていざ、人と会って話すことや仕事の時間が減った時には、自家中毒にならないよう、読書の習慣を付けておくことは役に立つと思うのです。

もちろん、映画もドラマもアニメも大好きなので、映像作品もまた最高に良し、なのですが。
「字」だけの世界で、想像力をフル回転させることは、何かと心身に良いと感じています。
人類が最初に生み出した、虚構のシェアツールですからね。
何か原始的なところに響くものがあるんじゃないでしょうか。

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▼今日のおすすめ
小説『細雪』作者:谷崎潤一郎
日本の作家で一番すごいと思う人。勿論わたしに言われんでも、な、お人なんですが、だってもう昔の文体なのに一行目からその世界に持っていかれるんです。すごい作家さんって「字を読んでる」という行為を忘れさせるんですね。何度お勉強として読もうとしても、気がついたら物語に入り込んでるんです。なんの魔術なのでしょうか。ともかく面白い。永遠にこの話が続いて欲しいと願いながら読んだのを覚えています。阪神間に住むなら土地の歴史がわかる必読書でもあります。 

細雪(上) (新潮文庫)

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読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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