Eri Koo Blog

元気があればなんでもできる学習帳

圏外の魅力

お知らせしておりました『芦見谷芸術の森フェスティバル』、無観客での配信撮影を無事終えて下山してまいりました。
リハを含めて三日間、京都の山深き京北の地に滞在して、大自然にめちゃくちゃに充電してもらいながらの舞台、心の底から最高でした。

お天気も素晴らしく、晴天の中で動いていく雲で、光が陰ったり射したり。
風が吹いて、やんで。
蝶が飛び交い、鳥がさえずりカエルや虫が鳴き。
舞台の真後ろでは絶え間なく、オオサンショウウオやホタルが生息できるくらいの清流が流れていて。
その水音と共に、演劇、音楽、身体表現とバラエティに富んだすべての演目が行われて。

完璧な、自然の営みによる舞台装置と演出。

今後も続いていくこのフェス。疫病蔓延が収束したら、ぜひ生でその景色を観て体験してほしい、素晴らしいものでした。

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この場所、『芦見谷芸術の森』はキャンプ場。
最近キャンパーデビューを果たしたわたしは、Myテントを張らせていただいて、そこで寝泊まりしました。

夜中、なにやら小動物がわたしの枕元のテントを、外から「パンッ」と叩いて、鳴き声をあげてご挨拶を受けたり。
オオサンショウウオは流石に見れなかったけど、蝶やアメンボ、蜘蛛、あらゆる種類の虫、カエル、蛇を見れて。
虎杖、フキ、ミント、書ききれるわけもないくらいのいっぱいの多種多様な植物群。
林業の山なので、まっすぐに立ち並ぶ杉と、そこを縫うように生えている広葉樹。
明け方の雨がテントを打つ音。

まぁとにかく、はちゃめちゃに豊か。

そして、電気も通ってない。
ということは、携帯も圏外なんです。
圏外、素晴らしい。
ほんっと、良かった。

デジタル断食なんて言葉が浸透しつつあります。
わたしも夜寝るときにはスマホの電源を落としてクローゼットに閉まってしまうし、たまに丸一日オフにして過ごしたりするのですが、そういう意図的なものとは違う。
現実的に、そこに電波がない。
どうしようもない。
そういう状態、めっちゃいいです。

人と話していても、わからないこととか話題に上がったことをすぐにスマホで検索しちゃう。
そこで会話が止まる、意識が分散される、誰かが置いてけぼりにされている。
すべては一期一会の出会いなのに、この時は「今」しかないのに、遠くはなれば場所からの仕事や友人知人からの連絡で、その場を離れる。
あたり前になってしまってるその感覚が、人と接する上であんまり気持ち良いことではないのだと気づく。

ちゃんと、話す、向き合う。

でも、そこに自然がだだっぴろく広がってるから、無言の時間も、ふいっとどこかへ散歩に行くのも、山を見るのも川の音を聞くのも、あり。
ちゃんと人と向き合っても、息苦しくない。

もっと大きなものがそこに流れているから。

これはキャンプでも感じることだけど、キャンプ場でおしゃべりすると弾むし、それでいて話さない時間がずーっと続いても全然いい。
雲が動いて、何かしらの生き物の声が聞こえていて、風とか波とかせせらぎの音があって。
夜になったら焚き火を見つめて。
それだけで、なんかもう、なんもいらん。
と、なる。

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何度も書いてるけど、わたしは元々ずっとIT関連の仕事をしていたし、デジタル大好きだし、テクノロジーによる音楽や映像の発展も、文化全体の進化も素晴らしいと思っている。誰かが辛い労働から解放されたことも良い。
科学もスマホも何も否定しない。むしろ愛してる。
けど。
それと、それら一切と距離を取る時間との、程よいバランスは必要だと考えてる。

だから、この携帯電波圏外の環境に数日いれたことは、本当に良かった。

同じようなことを感じて考える人は多々いるようで、この圏外キャンプ場は常に満員御礼だ。
いまどきキャンプ場のような完璧に整備された場所じゃない、どこかゆるい雰囲気。
そういう場所が、特に関西圏では減ってきているのだという。

はっきり言って、わたしもあんまり人に知られたくない。
けど、良いものは良いって教えたくなる、話したくなっちゃう。

ゆるやかに晴れた午前中、林間の山道をバイクで走る。
チラチラと木漏れ日が射して、前後左右誰もいなくて、のんびりと自分のペース速度で進む。
ただただ静かで。
でも、無音ではなくて。
木々の葉がゆれる音、風の音、遠くで川の流れる音、小鳥が飛び交ってメロディを落としていく。
日射しは温かいけど、まだ風は冷たいとか。
街に戻っていくにつれて、気温や湿度が変わっていくのとか。
バイクだと生身でそれを受けるから、身体全部でそれを感じることができる。

平和に、自然と親しみ、アートする。

『芦見谷芸術の森フェスティバル』実行委員および、舞台監督さんや音響に映像のプロフェッショナルな方々、心よりお礼申し上げます。
参加させていただき、本当に光栄でうれしい喜びでした。

配信チケットをご購入のみなさまは、今しばらくお待ちくださいませ。
あの空気を、みなさんの表現を、どんな風に映像化されているのか、わたし自身もとても楽しみです。

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LOVE LETTER  

下弦の月、から遅れて1日。
すみません、本日は日取りを間違えて更新が遅れてしまいました。
(このBlogは現在、新月上弦の月、満月、下弦の月、の日に更新をしています)
新月へと収束していく空気は絶妙で、新たなスタートへと、ゼロポイントへと向かっていく時期の静かなワクワク感があります。
言うなればお正月前の、少し改まった感じの「月単位」バージョン。
凪、の時期でもあります。
昴っていないからこそ、出てくるアイデアがあります。
静かに内観すると、きっとなにかしらキラッとしたものが見えるはず。
それを逃さずに。
最初の、意識が自覚する前のひらめきを大切にしてみると、いいのかもしれません。

★ゆる募集★

来週末、某アーティストさんとボディペイントアートを行います。カメラマンや映像作家の方で撮影にご興味のある方はご連絡ください。詳細をお伝えします。

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読んでいただきありがとうございます☆祝福アレ♪

 

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